サ イトを始めた切っ掛け 〜サブプライムローンとマスコミ〜
嘘 には幾つか種類があります。其の場しのぎでつい口から出てしまったもの、誤解や勘違いから他人へ間違いを伝えてしまったもの、故意に貶めようと事実を歪め てしまったもの。三者の内、誤解はまぁ笑って許せるでしょう。指摘された当人が其の場は恥ずかしいと感じるでしょうが、後々同じ間違いをしなければ感謝する可能性の方が 高いと思います。
(尤も中には逆恨みをする方もいるでしょうが)
嘘の種類や重大性、個人の嘘でも程度に寄りますが、大抵は嘘を吐いた個人が周囲からの信頼を失うだけで、致命的な結果を生む事は多いとは言えません。
またどんな嘘であっても誰かが指摘したり、意見を挙げる事により看過され事実へと是正されます――其れが“ある程度の権力”であれば、ですが。
日本には三つの権力があると広く知られています。
一つめは政界。政府や国民から信任を受けた議員を指します。
二つめは官僚。国家や公共団体の運営をする人達です。
三つめは財界。財閥や企業、または其れに所属する人達です。
しかしどの権力も汚職やスキャンダルがあれば例外なく糾弾され、責任を取らされる事となります。
では先に挙げた“糾弾されない程強い権力”とは何なのか――答えは“マスコミ”です。
今から数年程前、サブプラ イムローン(アメリカの低所得者向け融資債権)が弾け、今で言う“信用不安”が欧米を中心に起こりました。
具体的には銀行や投資機関 がどれだけ負債を抱えているのか分からず、複数の国債が値を下げ、アメリカに至ってはわずか一年で100行以上の銀行が倒産しました。
(※金融機関には自己資本率が決まっており、一定の財産を有していないと見なされると営業出来なくなります)
また各種投資銀行は当面の 利益を確保しよう(信用不安で此以上の運用は困難だと判断したため)と、投資市場から資金を引き揚げる動きを見せます。
すると各国の株価は下落 し、ハードカレンシー以外の通貨は一方的に下がり続けます。当然企業は銀行からの融資は難しくなり、また株価も低迷しているため、社債を発行しても買い手 がつき辛いという、恐慌直前の状態まで陥りました。
さて、どこか既視感を覚え るような光景ではないでしょうか?というのも、日本のバブルの構図にある意味では似ています。
サブプライムという虚構の債務(低所得者向け融資)、其れが循環して株価を押し上げ、投資家を呼び込みます。企業は好景気だと判断して設備投資や人員を 雇い、其れがまた経済的な活性化を呼び――という感じに。
サブプライムローン自体が元々無理のある債務であり、段々返済が滞り、結果バブルは弾けてしまい、金融機関は不良債権を抱え込んでしまいました。
欧米の政府機関は公的資金を銀行や企業へ融資するとい う、日本政府がバブル時に採った政策(当時彼らは日本のやり方を笑っていました)をそのまま踏襲した方法でした。
また為替が急落し債務不良 を起こしそうな国家へ対しても、IMF(各国の中央銀行へ資金を貸し付ける役割を持つ、銀行の銀行)の融資枠を増やすよう、要は“公的機関による救済” だったのです。
よくこういった民間企業への公的支援について、「贔屓ではないのか?」と思う方もいらっしゃるでしょう。そう仰るのは当然だと思いますし、私も同様の感 想を抱いた事もありました。
ただし「では潰してどうなるのか?」という問題も発生します。従業員は解雇、資産は凍結、株式は紙屑、また銀行等の融資も不良債権となります。
倫理面が どうの、グローバルスタンダードがどうこうと言った所で、結局アメリカ政府は税金でGM(ゼネラルモータース)社を救済し、EUもまた債務不履行を起こし そうな国家には資金を投入している、というのが現実の全てです。
日本のデフレーションを鼻で笑っていた欧米が低迷し、また対処療法其のものが日本政府と全く同じだったという皮肉な結果に終わりそうです(まだギリシャ やイタリア、ポルトガル等予断を許さない状況ですが)。
ですが当時のIMFも問題を抱えていました。機関の資金 不足です。
下手をすれば複数の国家が債務不履行を起こしそうな最中、IMFの資金は約2500億$程。一カ国を救うには充分、しかし数カ国となるとかなり厳しい。
で、あれば国家から融資を受ければ良い――という事には中々なりません。
投資銀行(ヘッジファンドに代表される)が資金を引き上げ、ハードカレンシー(詳しくは追々取り上げますがドル・ユーロ・円・ポンド等の信用のある通 貨)へ両替してしまうと、外貨が目減りします。
よって体力の無い国は手を挙げる事が出来ません。此は大恐慌が起こる――と金融関係者が覚悟を決めていた矢先、G7財務相会議で1000億$の融資を表 明した国がありました。
(ちなみに“融資”なので必ず利子つきで返済されます)
では其の時の外国の記事をご覧下さい。
Japan signs pact
lending 100 billions dlrs to IMF
"This loan is important not only for the IMF but also for all countries in need of help
because of the
crisis," IMF managing director Dominique Strauss-Kahn told reporters
at the signing in
Rome.
"This loan is the biggest loan in the history of mankind," he said, signing alongside Japanese Finance Minister Shoichi Nakagawa.
Strauss-Kahn said: "This commitment is the single-largest supplemental financing
contribution by an
IMF member country ever, and it clearly demonstrates Japan's
leadership and
continuing commitment to a multilateral approach to global economic
and financial
challenges."
(引用終了)
赤色下線部分は「人類史上最大の貢献」とストラス=カーンIMF理事から賛辞を受けています。
実は私も最初に融資を切り出した国の国民です。少なからず賞賛されるのだろうな、と母国のマスコミを見てみました。
(勿論“世界市場の安定”という国益のためにやった事なのでしょうが、少なからず他国のお役に立てたため、少しぐらいは誇っても良いかと)
ところが、です。何故かカーン理事や他の国のコメントは 一切報道されていません。テレビや新聞は、只只悪意だけが氾濫していました。
朝日新聞 天声人語
朝日新聞 社説:中川財務相―この大臣で大丈
夫なのか
毎日新聞 余禄:財務相のG7会見
毎日新聞 社説:もうろう財務相 醜態の責任
は免れない
たかじんのそこまで言って委員会
http://www.youtube.com/watch?
v=nI0Vy_FLOlE (7分20秒頃から辛坊氏の該当場面)
番組司会の辛坊治郎氏(当時読売テレビ解説委
員)の発言
「お父さん も自殺されてるし、ああいうこと(「酩酊」会見など)を
何回も何回もTVで放送すると、本人は自殺の
恐れがあるから、
もうこの辺で止めといてやろうやないかという
話になるじゃないですか。
とんでもない話だと思います。あんなものはね
××××(放送自粛音)と
思いますよ。あんだけ
国際社会に恥かいてね、オメオメねぇ
オメオメ有権者の前にもういっぺん出るなと!
もう二度と再びたぶん出られないと思う・・。
出てきたら必ずあのVTR(「酩酊」会見な
ど)を流されますからね。
その意味では世の中にはやってはいけない事が
あるんだって。」
(以上引用終了)
思い出して下さった方も多い でしょうが、中川元財務大臣の通称“記者会見酩酊事件”です。
日本のマスコミ、テレビ・新 聞は中川元大臣がG7で何を議題にし、何を語り、何を決め、そして海外からどんな賞賛を受けたのか――は皆無でした。
あるのは、何度も何 度も、繰り返し中川氏が記者会見の席で酩酊していた、という一点。全ての事実、「人類史上最大の貢献」とまで言わしめた、日本の貢献を一秒、一行たりとも 報道せず、人格を貶める報道に終始していました。
辛抱氏は 「恥」と仰っていましたが、其の当時中川氏が酩酊していた事を取り上げ、かつ不謹慎だと報じた海外メディアは皆無でした。
(日本の報道で騒いでいるのを「どうして自国の大臣を率先して貶めているのか?」と取り上げた所はあります)
……私が日本のマスメディアに深い疑問を持ったのは、此の事件からです。
では中川元大臣について少し考えてみましょう。
日本国内では多くの日本人が彼を「外国の記者会見で恥を晒した大臣」という認識が強いでしょう。また確かに事実でもあります。
しかし海外の報道機関はそんな下らない事など触れず(もしくは補足程度に留め)、日本がIMFに融資し金融恐慌を食い止めたと書かれてありました。
おかしいですよね?
日本人の殆どが中川元大臣の 功績や彼及び日本への謝辞を知らず、外国人だけが日本の功績を知っていた――という異様な状態へと陥ったのです。
(インターネットを用いて海外メディアを知りえる日本人だけが例外でした)
日本にあ る“是正されない嘘”は、政官財どれでもなく、無いが故に異常なまで自浄作用の欠如している第四の権力。
其れは“マスコミ(テレビと新聞、また自称ジャーナリスト)”です。
彼らは特定の出来事“報道の自由”と“報道しない自由”を巧みに使い分け、日本国民へ嘘を吐いています。
彼らは事実を正確に伝えてはいません。只“事実の一部分を切り取って、わざと誤解されるように(報道側の意図に沿うよう)”報道しています。
嘘よりも性質が悪い上、是正される(同種の報道局が非難する)事は滅多にありません。
恐らく読んで下さっている方 にも少なからず心当たりがあると思われます。
政権交代の前後で政策が間逆 になったにも関わらず、何故が非難する声が上がらなかったり、党首の発言を「個人の意見」と訂正してもすんなり認めたり、現職の大臣が其の権限を使って一 市長の応援運動へ協力したり――と、どれ一つとっても解散総選挙になってもおかしくない程の汚点ではないでしょうか?
当ブログでは以上のような、“マスコミが報道しない(または幾ら何でも一方的すぎる)”事件、出来事、政策等を取り上げたいと思います。
もし此所まで読まれた方で「事実は事実なんだから非難されて当然」だと仰る方もいらっしゃるかもしれません。大変恐縮ですが、そういった方は当ブログを お読みにならない方が宜しいかと存じます。
ただし其れは問題の解決にはならないと断言致します。
歯が痛いからといって砂糖水だけを飲んでいるようなもので、事実を直視せずに自分にとって耳障りの良い事柄だけを選んで、未来を棒に振るのと同義です。
サブプライムローンに関しても、弾ける直前まで日本のマスコミは「海外運用がお得!」「アイスランドは夢の金融立国!(後に債務不履行を起こした国)」 等と持て囃していたでしょう?
政権交代はどうでしたか?民主党の公約の内、実現したのは何かありましたか?消費税は上げないのでしたよね?ガソリン税率は?最低時給1000円は?後 期高齢者医療制度の廃止、八ツ場ダムの停止はどうなりました?
余談ですし、正直書いていて辛いのですが、現実を直視しろと言ってしまった手前、其の後の中川氏についても触れます。
氏は2009年の政権交代で落選しました。其れまでは北海道11区で連続8期衆議院議員を務めていました。
そして同年10月3日に東京の自宅で亡くなられました。死因は不明ですが、外傷はなく 事件性は無い、との事です。
普通ならば話は此所で終わるのでしょうが、中川氏と議席を争った石川知裕議員を更に 補足します。
北海道 11区で中川氏と石川氏が争ったのは2005年の衆議院選。中川氏が勝利しましたが、民主党北海道比例区の議員が辞職したため、石川氏が復活当選しまし た。
四年後には政権交代で石川氏が勝利――と、までは良かったんですが、石川氏は小沢一郎議員の元秘書であり、陸山会の政治規制法違反で逮捕され、一審では他 の秘書と共に有罪が言い渡されています。
成程、経歴や来歴を見るに中川氏よりも余程センセーショナルではないでしょうか?もしも私がジャーナリストだったら「自民 党の有力な議員を潰した民主党!マスコミと民主党の黒い関係か!?」等という見出しで煽るんですが。
おかしいとは思いませんか?中川氏の会見が一分の非もないとまでは擁護しませんが、政党代表を務めた人間の秘書が裏金を扱った(嫌疑がかかっている)事 件は、何故か“国策操作!”や“警察の横暴!”とマスコミは擁護する論調の方が強いように感じます。
長くなりましたが最後に一つだけ貴方にお尋ねしたいと思います。
貴方のライバルが居たとしましょう。恋敵でも商売敵でも、親友(と書いてライバルと読む)でも構いません。
もし其のライバルが何かの不慮の事故で亡くなったとしましょう。そうしたら貴方はどうなさいます?一生喪に服せ、とは言いませんが、せめて命日に手を合 わすぐらいは、良識ある日本人ならばするのではないでしょうか?
石川知裕議員、女子アナと結婚へ…出会いは5
月
(2011年10月1日20時31分
読売新聞)
小沢一郎元民主党代表の資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件の1審で有罪判決を受け、控訴中の北海道11区選出の石川知裕議員(38)(無所 属)が、来週3日 (10月3日)に北海道帯広市に婚姻届を提出することが1日、わかった。
相手は、BS11(日本BS放送)の阪中香
織アナウンサー(27)。1日に帯広入りした石川議員が、一部の結婚報道に「事実です」と認めた。2日に帯広市内で予定されている後援会の席上、関係者に
報告するという。その上で「(自分は)38だから、おかしくないでしょ」と記者らの突っ込みをかわした。
阪中アナは東京都生まれの聖心女子大卒で、
2人は今年5月に知り合ったばかりという。
(以上引用終了)