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何 故か名指しされたネットウヨク 〜流言飛語とヘイトスピーチ3〜

 実 はネットウヨクという呼称を用いているのは日本人だけではありません。“キング・オブ・ネットウヨク”と称されている(自称した訳ではありません)人物が 居ます。
 どんな社会不適合者だと思われるかも知れませんが、三橋貴明氏という作家・経済評論家・中小企業診断士という肩書きの方です。

 少なくとも妻帯者でいらっしゃいますし、出版される本は数十万部を超えていますので、相応分の税金も納めているでしょう。少なくともここ数年脱税を含め た違法行為をしたという報道はありません。それどころか三橋氏へ殺害予告をした人間が逮捕されています。
 また講演の依頼や各種メディアへの露出も積極的にこなしています。テレビやラジオ番組でインタビューを受ける事もありますし、朝まで生テレビにも出演し ました。
 最近では2011年11月某日にテレビ朝日系列で放送されている「TVタックル」にTPP参加反対派ゲストとして出演されました。
 他にも2010年の参議院選挙にも自民党比例区から出馬したものの、結局落選しました。得票総数は42,246票を受けています。
 松浪健四郎氏は36,643、神取忍氏は32,793なので、下手に知名度のある方よりも政治家としては期待を集めています。
(尤も最近の選挙では詐欺師も当選出来るようですので、 国政選挙を受けられるのが、必ずしも真っ当な人間の証明にはならないかも知れません)


 では何故三橋がキング・オブ・ネットウヨクと称されるのでしょうか?
 ネットウヨクと呼んでいる人間達の定義とは真逆、むしろ社交性があり、積極的に国政にも参加しようとする人物であるように見受けられます。
 一体誰が、どうして氏をネットウヨクと呼んだのか?ネットウヨクの定義とは何なのか?――結論から言ってしまえば、韓国です。

 三橋氏は2007年にとある書籍を発表しました。
 タイトルは『本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖』。内容を大雑把に説明すれば韓国の経済体質を批判した内容になっています。
 其の後韓国の新聞には以下のように書かれました。

【危機論は過剰? 日本極右派の主張までよどみなく流布 (東亜日報) 】
チョン・ホジェ記者demian@donga.com 記事入力 2008-11-26 15:16
http://www.donga.com/fbin/output?f=vv_&n=200811260458 (韓国語)
 ‘韓国経済危機論’は過剰ではないか。最近オンラインで日本極右 派が主張した韓国経済危機論がよどみなく流布する現象は、このような懸念をもっと深くす る。政府の失策が少なくないとは言え、悪意的な事実だけ取り上げた論評が流布することは、かえって経済の回復に悪い影響だけ及ぼすという憂慮が強い。
 25日ポータルサイト・ダウムのアゴラで爆発的な注目を集めた文は、日本の中 小企業診断士三橋貴明が書いた文‘韓国経済は崩壊直前’だった。この文は11日付け月刊誌‘VOICE’に載せられた。
(〜中略〜)
◆日本極右派と極右雑誌の出会い
 この評論家が寄稿した‘VOICE’は日本の代表的な極右派月刊誌だ。松下政経塾と姉妹関係のPHP研究所が1980年に創刊した雑誌で、毎月3万部を 発行する。
 中国に対してもこうだから、韓国と北朝鮮に対する立場は言わずもがなだ。しかしこのような事実は知られないままに「日本の雑誌に載せられた文が韓国ウォ ンの暴落を予告した」と言う内容だけでオンライン上で話題になっている。
 専門家はこの文が典型的な 極右論理に即していると指摘する。この文は韓国経済に対する否定的な事例を何ら論理的関連性なしに集中的に羅列(日本依存・財 政赤字・高賃金・競争力低下・外貨無駄使いなど)したし、その原因として‘民族性’や‘国民性’を挙げている。もっと大きい問題は、この文の提示する解決 法に現実性がないという事実だ。
(以下略、以上引用終了)


 事実韓国は2008年末に外貨準備不足によりキャピタルフライト(国内からの資金流出)を起こし、短期外債の償還不能(デフォルト)寸前の状態となりま した。
 最終的に日本・アメリカ・中国との通貨スワップ協定(資金が足りない時に通貨を貸し付ける制度)で乗り切ります。
 ちなみにどれだけの危機だったかと言えば、2006年 には1ドル=976ウォンだったのが、2009年第一四半期には1ドル=1500ウォンまで通貨が暴落しました。イメージとしては1ドル= 77円だった円が、二年弱で105円まで急落するようなものです。
 他の国の通貨も適度に下がっていますが、異様な下げ幅を記録しています。ご覧になりたい方は【此方】をクリックして下さい。
(新しいウインドゥでグラフが開きます)
 全く以て三橋氏の言う通りの状態へ陥ったの ですが――本題は其所ではありません。

 紙面ではネットウヨクどころではなく極右という文字が躍っています。
 引用文全てを読んで頂ければ分かりますが、三橋氏は韓国の経済体質の欠点、日本依存・財政赤字・競争力低下・外貨の無駄遣い、と具体的に問題点を挙げて 指摘しています。
 何処に“極右”と呼ばれなければいけない点があったのでしょうか?またネット ウヨクを蔑称として使用する人達が好んで用いる定義は、どれ一つとして当て嵌まりません
 彼が民族系団体へ所属している、または所属していたという過去も判明していません。また具体的な根拠を明示せず、第三者へ不当な扱いをしたり、侮蔑的な 行為をしたわけではありません。

 では何故韓国の新聞は三橋氏を“極右”と呼んだのでしょうか?


 此所にとある団体の発行しているオンライン新聞があります。政権交代直後の記事です。


民団新聞2009/09/02
http://www.mindan.org/shinbun/news_bk_view.php?corner=2&page=1&subpage=3532
――民団が日本の国政選挙に直接かかわったことへの反応は。
 B 同胞の若い女性から「民団新聞の総選挙関連の記事には励まされる。だからこそ、外国人に も選挙運動ができることをもっと強調して欲しい」と電話があった。
参政権獲 得運動を誹謗中傷するネット・ウヨクと毎日闘っている。彼らは外国人排斥のために手段を選ばない。民団が違法な運動をしていると騒いでい る」とのことだった。
(以上引用終了)


 民団とは“在日本大韓民国民団”の略です。在日韓国・朝鮮人の所属している政治団体というか互助会というか、兎に角所属しているのは50万人を超えると 称しています。
 此処での使われ方は「在日韓 国人参政権に反対するのはネットウヨク」でしょうか。

 繰り返しますが、“右翼”が本来あるべき定義は“保守 的な思考を持つ個人・団体”です。
(近年になって”暴力団の資金源の一つ”という注釈が付け加えられましたが)

 しかし韓国紙と民団は其の定義を用いていません。
 韓国紙は自国経済をネガティブに言う人間を、民団新聞 では外国人参政権に反対する人間を――つまり“韓国に 都合の悪い事をしている(指摘する)人間は全てネットウヨク(極右)”と呼んでいるようです。

 韓国の大手新聞と在日韓国人の団体、繋がりがあるとすれば国籍。更に突き詰めていくと自分達の 利益を害する存在を、思想の如何に関わらず“ウヨク”とレッテルを貼っています。
 そう言えば小林よし のり氏も「フジテレビへデモ活動するのはネットウヨク」「AKB48を非難するのはネットウヨク」と仰っていましたし、山戸記者は最初から「中国・韓国を 嫌う男はモテない」と断言してらっしゃいました。

 何となく繋がりが見えてきましたね。
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