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過 去と現在の共通項 〜流言飛語とヘイトスピーチ9〜

 で はネッウヨクへ話を戻したいと思いますが――其の前に一つサンカについて補足します。柳田国男氏が「サンカ=犯罪者集団」という虚構のイメージへ対し、朝 日新聞へ投書をされていました。


『もし彼等は盗賊詐欺で生活する人民の群れだという定義を下されたことを聞いたら、きっと非常に恨むことであろう。そんな窮 屈な職業で何百年も生活の出来る筈がない
(以上引用終了)


 どこかで聞いたような話ですね。
 もしも彼等が犯 罪者集団であるならば、其れなりの報いを受け検挙され、時の政権や地方自治体によって武力で解体なり同化を余儀なくされていたでしょう。
 また犯罪者だけで生活共同体が成されるわけはなく(暴力団だけでコミュニティが成立しないのと同様に)、安定した生活を続けられなかったと。


 翻ってネットウヨクにも共通の事が言えます。
 彼らもま た異常性欲(幼児性愛者)犯罪者の集団であるというのであれば、とっくに昔に検挙されている”筈”ですよね?そしてまた検挙されれば政治活動も出来ませ ん。
(日本の拘置・刑務所にインターネットが導入されているという話も聞きません)

 では簡単にサンカとネットウヨクが受けた、また受けているヘイトスピーチの共通項を挙げてみましょう。


    1. 低学歴、低所得、異常な性欲を持つ上、常態的に犯罪を繰り返す
    2. しかしそうであったという事実は皆無、存在の証明すら怪しい
    3. 類する存在(似たような思想を持つ個人や団体)は同列に見られるのが嫌で、姿を消していった(現在の日本では”右派”という言葉すらまと もに使えない)
    4. 本来ならば”事実”を”公平”に報道し、誤解を解くべきだったマスメディアの人間が、むしろ積極的に誤った事実を頒布した
    5. 現在まで(研究者でもない限り)誤解は残ってしまっている


 私はヘイトスピーチの一例として取り上げたのですが、実はヘイトスピーチですらありません
 何故ならばヘイトス ピーチとは”個人ではどうにもならない事実や背景”であるのに対し、上記の待遇は”事実ですら無い偏見の産物”だからです。

 現在日本で活動されている先住民族(尤も日本民族そのものが複数のルーツを持つため、彼らもまた一部であろうという議論もあります)は大きく二つ、アイ ヌ系と琉球系。
 補助金や制度に関しても問題があり、内部の方が告発したりもしていますが、詳しくは触れません……其れもまた何処で聞いたような話が並ぶのですが。
 ともあれ其のどちらもが”定住する民”なのです。
 歪みに歪んだ形であってもサンカという概念を知る方はかなり多いです。にも関わらず、彼らや彼らがしていたとされる生活様式、”漂泊しながら生活する” を体現した、またはしていたとされる集団は今日まで伝わっていません。
 先の官憲の文書にあった通り、大正頃まで政府は”居た”と判断しています。また沖浦氏の調査からも、子孫と思しき方が居る事を表しています。
 しかし声高に名乗り出たり、文化の保持を求めたりはしません。というか出来無かった、と言った方が正確でしょうか。


 ネットウヨクを取り巻く環境も酷似しています。
 生態は分 からない。年齢や性別、下手をすれば国籍まで分からない。過去に存在していた(少なくとも差別主義者であるとか犯罪者であるという)証拠も無い。そして当 然合致する人間など居ないのだから、反論する人間も居ません。
 まぁ此処までは良いかも知れません。小説家の方がご自身の著作に登場する架空の人物を攻撃しても、彼らに人権はありませんし、提訴されたりもしないので すから。

 ですがネットウ ヨクに活動の一部が重なる個人、団体に取ってすれば問題です。
 差別主義 者のネットウヨクという凄まじい誤解が広まる事により、保守的な活動を取りづらくなってしまいます――サンカに似た生活様式を持っていた方々が口を閉ざし てしまったのと同様に。
 サンカに関する誤認が広まってしまったのは仕方がない面もあったかも知れません。
 新聞記者が警察内で使われていたスラング(しかも其れが正当性のないものであったため、一般には知られていなかった)を元に小説を書いたとはいえ、売れ たのは三角氏の文才に因る処が大きいのでしょうし。

 しかし最悪だっ たのは自浄作用が無かったという点です。

 日本に於ける民俗学の第一人者である柳田国男氏が提言をしても、三角氏はおろか他の出版業者も誰に憚る事無く出版を続けました。同様にテレビや新聞で あっても彼の小説が事実とは大きく異なると糾弾した例は殆どありません。
 其の結果、民俗の一形態と類する文化を持つ人々が”幻の”と呼ばれる程曖昧なものになってしまいました。現代でも記者や言論人の方は好んでネットウヨク という言葉を使い、其の実彼らの実態がそうであるという検証はなおざりになっています。

 両者に共通しているのは”差別や 事実誤認を積極的に解いていかなければいけないマスコミ側の人間が嬉々として発信している”事です。
増え続ける流言飛語

 此処一年 程、同匿名掲示板に於いて「ネットウヨクは在日韓国・朝鮮人」という主旨の書き込みが目立ってきました。例えばこんな具合です。


32 :日出づる処の名無し:2011/11/24(木) 07:13:47.58 ID:wLB0Kb3H
【在日優遇戦後体制の終焉へ】
暴力団排除条例、全都道府県で 「大きな推進力に」 2011.10.1

暴力団への利益供与などを禁じる東京都と沖縄県の
暴力団排除条例が1日、施行された。これにより、
暴力団の資金源根絶を目的にした暴排条例が
全都道府県で出そろった。事業者にとっては
暴力団の要求を断りやすくなり、警察庁の安藤隆春長官は
「社会全体が暴力団排除に取り組む大きな推進力になる」と期待を寄せている。

中でも、日本経済の中心である東京都で条例が施行される意味は大きい。
暴力団にとっても、相当な圧力になるだろう。銀行や証券業界では、
暴力団排除のため、暴力団への融資のストップや口座開設の禁止などの
厳しい措置が取られている。

宗教界で加速する暴力団排除 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111123/crm11112322020012-n1.htm

在日利権維持継続のために、自民党旧権力へ懇願し
自民の政権復帰をネットで工作しても、もう無駄w
朝鮮ネトウヨ涙目w 特に北朝鮮籍在日朝鮮人大打撃??w
(以上引用終了)


 上の書き込みのハイパーリンク(httpで始まる文)以上は産経新聞からの引用文でしょう。其の部分は事実です。
 現実に活 動している右翼団体の数割が在日韓国・朝鮮人であるため、事実とは大きく矛盾します。民主党との繋がりも今更なので割愛します。
 所謂流言飛語なのですが、所詮は匿名掲示板での出来事です。誰かが面白半分でやったと、ぐらいの感想に留まる方が殆どでしょう。
 ですが生憎現実は単純ではありませんでした。


【デモは出会いの場所と化した!?フジテレビデモに女性トラブル続発中】(2011/11/09) アメーバニュース
http://news.ameba.jp/20110927-346/
(見出しのままの記事なので引用無し)


 上記の記事を書いた”EXドロイドの運営会社デジタルアドベンチャー”を調べてみました。


会社概要
ttp://www.digiadv.co.jp/about_us/profile.html
役員
代表取締役社長 矢島 重比古
代表取締役副社長 ペ・ソンウン
取締役副社長 蛭田 達朗
専務取締役 イ・ミョンハク
取締役 角 猛
取締役 シン・ピルスン
取締役 ヤン・グンファン
常勤監査役 大幡 照夫
監査役 木村 次利
監査役 河村 芳明

沿革
2004年 11月
「韓流」コンテンツ事業開始
2005年 4月
韓国テレビドラマ「悲しき恋歌」フジテレビにて放送開始
2007年 3月
「ソン・スンホンジャパンファンミーティング2007」をさいたまアリーナで開催
2009年 4月
ソン・スンホン主演ドラマ「エデンの東」TBSにて放送開始
2009年 9月
アニメ「冬のソナタ〜もうひとつの物語〜」イベントおよび「韓国の美をたどる旅」出版記念イベントを、東京ドームで開催
2009年 10月
スカパー!に自社テレビ局「DATV」開局
アニメ「冬のソナタ」放送開始
2010年 6月
韓国アイドルグループ「大国男児」とマネジメント契約を締結
2010年 6月
韓国人気ポップスグループSS501 のリーダーで大ヒットドラマ「花より男子」(韓国版)に出演の「キム・ヒョンジュン」とマネジメント契約を締結
2010年 12月
東京ドームにて、チャリティ番組『Message! to Asia』公開収録イベントを開催。小室哲哉氏からテーマソングの楽曲提供、企画趣旨に賛同したペ・ヨンジュン、GACKTほかアジアを代表するスターが 番組出演。
2011年 4月
クリーミー系・弟アイドル「大国男児」、ソニー・ミュージックレコーズより『Love Power』でデビュー
(以上会社概要より引用)


 どうにも作為的だという感想を持ってしまうかも知れません。
 韓流コン テンツの利益を持つ人間や法人が、自身の利権と相反している主張をする団体の記事を、書き綴っているのですから。

 実はフジテレビデモに参加した方達も似たような思いへ至ったようです
 詳しく取り上げるとキリがないので一部に留めますが、例えば某韓流韓国人歌手が日本でCDを売ったとしましょう。では誰が利益を得るのでしょうか?
 まず順当に歌手、作曲家、作詞家です。加えてレコード会社も利益が入ります――が、某有名(無名の新人も含む)韓流歌手はフジテレビの子会社に所属して いるのです。
 同様にテレビで好評だった韓流ドラマをDVDで発売します。当然ドラマも製作会社だけでなく、日本の代理店(映像や音源関係、勿論テレビ局 の人間が多く関係する)も利益を上げる構造になっています。

 デモに参加した方の話を(主にブログで)聞いてみると、そ ういった事実を根拠にして「フジテレビは自社の利益を上げるため、不当に韓流コンテンツの過度な人気を演出している」との事です。
 事実かどうかの判断は長くなるので触れませんが、もし韓流 が本当に大人気であれば、ゴールデンタイムに韓流ドラマが続々と流されている筈ですよね。
 また無料のテ レビでさえそうなのだから、有料の映画で十年近く韓国製の映画が大ヒットしたという話を聞かない――其の数字が全てを物語っていると思いま す。


 さて、フジテレビデモに参加した人間が妄想家なのか、女性トラブルの記事を取り上げた会社が韓流利権に関係しているのは偶然なのか、判断は置いておきま す。
 散々ヘイトスピーチについても触れました。しかし其の実態は中 身の無い流言飛語――嘘であった事が証明出来たと思います。
 極めて遺憾に思っているのはそう言った類の、無責任な 決めつけや偏見、きつい言い方をしてしまえば差別が”増えて”いるのです。


【マスコミ不信で急増中?「カルト男子」5つの特徴】
http://news.livedoor.com/article/detail/6086479/
マスコミや政府に対して不信感を募らせ、
ネット上でトンデモ論を吹聴する『カルト男子』が急増しているようです。
恋や仕事に大忙しのアラサー女子にとって『カルト男子』と絡むのは百害あって一利無し?
そんな『カルト男子』の特徴と、撃退法をご紹介いたしましょう。

■『カルト男子』は妄言ばかり?

「マスゴミは逝ってよし」
「悪いのは全て中国」
「何もかもフリーメイソンの陰謀」
……もう聞き飽きましたよ、その手の話題。

情報飽和と言っても過言ではない昨今、正直、何を信じていいのかはわからない世の中ではあります。
しかし、よりによって“カルト”を信じなくても良いじゃないですか。

たしかに、最近のマスコミは過剰報道と感じるかもしれません。
しかし、どのメディアも一長一短があるもの。
それを理解した上で情報を取捨選択するのが大人のマナーなのではないでしょうか。

それなのに『カルト男子』ときたら、小さな情報をもとに妄言ばかり。
そんな彼らの特徴とは?

 ■『カルト男子』5つの特徴

●その1:すべてを陰謀論に結びつける
不景気も地震も戦争も紳介も、『カルト男子』にかかると中国やフリーメイソンの陰謀に早変わり。
いかにも真実らしく語っていますが、ネットで都合の良い情報だけを収集して持論にこじつけているだけです。
中国もフリーメイソンも、そこまで暇じゃないと思いますよ。

●その2:なにかと予言したがる
『カルト男子』は三度の飯より終末的な予言が大好き。
UFO出現、地震の発生を予言し、親切にも避難の催促までしてくれます。
彼らは社会にうまく対応できないストレスから、それを破壊してくれる何かを求めているだけです。

●その3:ネットではずいぶんと気が大きい
ネット上には『カルト男子』仲間がたくさんいるため強気になります。
時にはトンデモ論同士で激しく議論をします。
しかし、実際に合うとまともな会話ひとつできない“ネット弁慶”ばかり。
トンデモ論が通用するのはネット上だけだからです。

●その4:女性に対して聡明ぶる
『カルト男子』は「みんなが知らない真実を俺は知っている」という
優越感を根拠に、知的ぶって女子にモテようとします。
しかし、彼らに甘い口説き文句など囁けるはずもなく、
頼みのトンデモ論も「はっ?」のひと言で強制終了。実際にモテることはありません。

●その5:偉そうなことを言うが、ニートである
いつだって上から目線、なにもかもを達観したような態度の『カルト男子』ですが、実際はニート。
ありあまる時間と社会に対するコンプレックスが、彼らの“カルト狂い”に拍車をかけるのです。
(以上引用終了)


 カルトや 陰謀だという言葉を使っている反面、実際にどういう調査をしたのか、具体的に調査した証拠を一切明示しない(出来ない)――世間一般ではそういった自身の 思い込みや根拠の無い事実を元に発言する事自体が”カルト・陰謀”と言います
 同記事を書かれた方がマスコミと某かの利益を共有している、と根拠無く決めつけることはしません。
 ですがこう考えられないでしょうか、マスコミ が根拠の無い流言飛語を繰り返したため、一般の人間が同調し始めてしまっている、と。
 件の例でも散々挙げたように、当時の新聞やテ レビは売り上げのため、はっきり言ってしまえば我欲のために嘘を書き連ね、結果多くの日本人の間に事実とは大きく異なった認識が刷り込まれて しまいました。其れと似たような状況が作られています。

 分類からすれば流言飛語――嘘やデマ、または事実に嘘を含めたものに該当します。
 度々政治の話の話になってしまって恐縮なのですが、似たような書き込み、俗に陰謀論と呼ばれるものは小泉元総理が郵政民営化を掲げた選挙の際にも飛び交 いました。
 曰く、日本はアメリカの犬である。郵政貯金をアメリカへ献上するつもりだ、と。

 しかし現実に過 去の政権が本当にアメリカの良いなりであるならば、国民皆保険制度は無かったでしょうし、また日米FTA等はとっくに結ばれていなければおかしいです。そ もそも沖縄が返還される事すらなかったでしょう。
(北方領土の件を鑑みるに)

 私の記憶が確かならばBSE問題の後、条件付きアメリカ産牛肉の輸入強化を出した際、
「日本はアメリカの奴隷か!」「国民を殺す自民がー」「反対!絶対反対!」
等と強く批判していた方も居ました。
 同様に自民党が 韓国や北朝鮮等の圧力団体と懇意であれば、とっくの昔に外国人参政権は成立していましたし、独裁国家だというのであれば人権擁護法案等、自由な言論を望め ない立法が制定されていた筈です。

 当時ネットだけでなく、ニュース番組でも知識人の方がアメポチどうこうと非難されていたのですが、今回のTPPで アメリカ側の要求を受け入れても何も言わず、また日韓スワップで数兆円を貸し付けた事に対しても特に感想は無いようです。
 明らかに日米外交では基地問題を筆頭に数年前よりも後退していますし、日韓関係もより悪い(一方的に日本が援助するだけの関係)状況へと陥っています。
 ですがこう言った書き込みや某質問版で見るのは小泉改革がどうこう、また過去の自民党がどうこう、といった項目を多く目にする一方、緊急の事案である TPPや未だに廃止されていない後期高齢者制度(2011年12月初頭)を避難する声は聞きません。
 マスコミ が特定の党を叩くのが誰それの陰謀だと言っているわけではありません。恐らく彼らは”売れる”ためにやっていたのであり、思想や信条は関係ないの でしょう。

 只其れを「大人の態度」やら「商売なんだから仕方がない」と言って放置するようであれば、サンカや太平洋戦争、現代では稀代の汚職・有限不実行政権が出 来てしまいます。
 要は彼らの糊 口のために、日本の国民が犠牲になる”だけ”の話です。
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