header
 トップへ | 此のサイトについ | ご意見・ご要望のメール

マ スコミが生んだ政治家 〜小沢一郎新党〜

 今 日、小沢一郎氏が新党を発足させるそうです。
 氏へ対しての敬称は元民主党代表、其れとも政治資金収支法違反で起訴されている被告のどちらかにしようか迷いましたが、取り敢えず“議員”で統一しま す。


 3.11の震災以後、私は福島に住む身ですが、とある思いに囚われていました。

『福島・宮城よりも、政権与党(民主党)の有力議員が居る岩手の方が、被害の過多に関係なく優先して復興されるのではないか?』

 具体的には予算を集中して配分されたり、事業計画で後発のものが優先されたり、と言った心配をしていたのですが、どうやら杞憂に終わりそうです。
 何故ならば小沢議員にとって、岩手”すら”大して重要視している所では無かったようですから。


小沢元代表被災地へ 震災後初、正月地元に
http://s.nikkei.com/snLs2W
 民主党の小沢一郎元代表は1月2日から岩手 県に入り、東日本大震災発生後、初めて地元の被災地を視察する。
 元代表は震災直後の3月28日に盛岡市を訪 れ、県庁で達増拓也知事らと会談した後に帰京した。現地では3日に久慈市など津波で被災した沿岸部を中心に回る予定だ。
 一方、元代表は震災の発生を受け、例年1月 1日に都内の私邸で開いているグループ議員との新年会の自粛を決めた。元代表に近い議員は「小沢さんはまだ被災地入りしていないことを気にかけていた」と 語っている。
(引用終了)


 被災直後に入り込むのは邪魔かも知れませんが、九ヶ月間一体小沢議員は何をしていたのでしょうか?
 第一岩手には小沢議員に近い知事や議員(何名かが小沢議員に伴って離党されました)、また後援会として活動されている方々がいらっしゃった筈です。
 そう言う時にこそ地元へ戻り、復興を約束するのが議員の姿ではないでしょうか?


 こう言うと反論される方もいらっしゃるかと存じます。ですが敢えて私は皆様(せめて私にお付き合い頂いている方)には理解して頂きたいです。

 代議士の仕事は選出した人間へ利益をもたらす事だ、 と。

 如何にもマスコミが嫌う古い利益誘導型の政治手法であるかのように見えますが、被災地に住む人間としては実に切実な願いです。
 被災地の現状、其れで今一ピンと来ない方は私のアップ ロードした被災瓦礫の写真をご覧下さい。何一つ解決せず、解決の道筋一つ立っていないのが現実です。
 福島県から選出された衆議院議員全てが与党民主党であ るにも関わらず、此の様、というか為体、良い言葉ではありませんが、震災後何をやって来たのでしょうか?

 はっきり言って与野党問わず、選出した地域の人間に助けにならなければ、其れは只のお飾りに過ぎません。

 ともあれ小沢議員の場合、地元の方がどう考えるのかは有権者の意志に掛かっていますが――そうこうしている内に“何故地元へ入らなかったのか?”の答え が出て来ました。


小沢一郎夫人が支援者に「離婚しました」「愛人」「隠し子」も綴られた便箋11枚の衝撃
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/1442
 民主党の小沢一郎元代表(70)の和子夫人(67)が、昨年11月に地元・岩手県の複数の支援者に、「離婚しました」という内容を綴った手紙を送ってい たことがわかった。
 便箋11枚にも及ぶ長い手紙の中で、和子夫 人は、昨年3月の東日本大震災後の小沢元代表の言動について触れ、
「このような未曾有の 大災害にあって本来、政治家が真っ先に立ち上がらなければならない筈ですが、実は小沢は放射能が怖くて秘書と一緒に逃げだしました。 岩手で長年お世話になった方々が一番苦しい時に見捨てて逃げだした小沢を見て、岩手や日本の為になる人間ではないとわかり離婚いたしました」
と書いている。

 手紙では、小沢元代表の愛人や隠し子の存在についても触れている。8年前に 隠し子の存在がわかったとき、小沢元代表は和子夫人に謝るどころか、「いつでも離婚してやる」と言い放ち、和子夫人は一時は自殺まで考えたと も記している。
 そして、このように綴っている。

「それでも離婚しなかったのは、小沢が政治家としていざという時には、郷里と日本の為に役立つかもしれないのに、私が水を差すようなことをしていいのかと いう思いがあり、私自身が我慢すればと、ずっと耐えてきました。
 ところが3月11日、大震災の 後、小沢の行動を見て岩手、国の為になるどころか害になることがはっきりわかりました」「国民の生命を守る筈の国会議員が国民を見捨てて放射能怖さに逃げ るというのです。何十年もお世話になっている地元を見捨てて逃げるというのです」

 こうした大震災後の小沢元代表の言動がきっかけとなり、和子夫人は昨年7月に家を出て別居を始めたという。その後も現在まで別居は続いているが、小沢事 務所は「離婚の事実はない」としている。
 和子夫人はこうも綴っている。

「かつてない国難の中で放射能が怖いと逃げたあげく、お世話になった方々のご不幸を悼む気も、郷土の復興を手助けする気もなく自分の保身の為に国政を動か そうとするこんな男を国政に送る手伝いをしてきたことを深く恥じています」

 現在、消費税増税法案の採決をめぐって、小沢元代表は造反をちらつかせて野田政権を揺さぶっているが、和子夫人の手紙はそうした政治情勢にも大きな影響 を与えそうだ。
(以上)


 和子氏の仰る通り、というか此以上ない程の正論です。
 テレビや新聞が、与党大物議員の大スキャンダルを一切取り上げないのはさておくとして(いえ、無視してはいけないんでしょうが)、小沢議員には今後問わ れるテーマがあります。

『地元(選挙区)へ益をもたらさない政治家に、存在価値はあるのか?』

 被災からの復興という、恐らく国家にとって極めて重要な政治的命題があります。社会保障問題よりも迅速に解決する必要があり、遅れれば他県へ人口や産業 の流出が進んでしまい、取り返しがつかなくなってしまいます。

 だと言うのに小沢一郎議員、貴方は一体何をしているのでしょうか?被災地入りは九ヶ月後、訳の分からない理由(少なくとも消費税増税に関して民主党は、 参議院で菅直人元総理が明言して戦っているのに)で離党し、新党を立ち上げる始末。

 が、しかし小沢議員だけを責めるのもまた、筋違いです。氏の二つ名、“豪腕”と言うものがあります。
 割と有名ですが――しかし“どういった意味合いがあるのか”ですね。
 氏の履歴を見てみると元自民党を出奔し、幾つかの党を経て民主党代表の地位にまで上り詰めています。恐らく政治的手法、“政局”を以て豪腕と称されるの でしょう。

 ですが具体的にどんな政策を持っているのかと言えば、 答えようがないでしょう。幾つか氏が理想とする政策が挙げられますが、政権交代直後、参議院でも民主党が多数を握っていた(捻れていなかった)際に、何故 か其れらの政策を実現させなかった、という不思議もあります。
(当時小沢議員は幹事長でした)

 そして此所へ来て自らの政治資金収支法違反が上訴され、また同党の支持率が下がって行くに連れ、離党する、と。まさに“自身の利益のためだけに政局を 作っている”ように思えますし、そう言った意味での“豪腕”なのでしょうか。

 そして小沢議員が幾度となく復権を繰り返してきたの も、何故か氏を豪腕と称して持ち上げるマスコミの存在が無ければ不可能だったでしょう。
 特に酷い日刊ゲンダイの記事を見てみましょう。


民主党代表選 小沢圧勝、菅惨敗の舞台裏 無能覆い隠す芝居
(日刊ゲンダイ2010/09/01)
http://gendai.net/articles/view/syakai/126181
 やっぱり小沢一郎(68)は男だ。
 ここ数日、周辺に「菅政権ではこの国は経済 的にも政治的にも再浮揚できない。首相を代えるのは今しかない」と語ってきた。ここまで危機感を持っている以 上、選択肢はひとつだった。自分の言葉に責任をもって、小沢は正式に代表選出馬を表明した。これぞ、肝の据わった政治家というものである。
 新聞テレ ビの小沢嫌いを考えれば、首相になってもいばらの道は続くだろうが剛腕首相へ期待は全国で高まっている。
(以下略)


無罪判決でも犯罪人扱い報道
(2012年4月28日)
http://gendai.net/articles/view/syakai/136366
 小沢元代表は、大新聞テレビを訴えた方がい いんじゃないか。そうでないと、連中は懲りない。この謀略報道の洪水は止まりそうにない。
 検察のガセ情報をさんざんタレ流して小沢の 政治生命を抹殺したくせに、無罪判決が出た後も、「それでも残る疑惑」だの「国会で説明責任がある」と書き立て ている大マスコミ。中には、「ほとんど有罪」の大きな見出しを掲げたり、識者のコメントを使って指定弁護士に「控訴しろ」とそそのかす記事もある。こうな るともう完全な人権侵害だ。人物破壊だ。
 どうして、そこまでして狂ったように小沢を 葬りたいのか。
 一体、大新聞テレビはだれの回し者で凶器を 振り回しているのか。
 そもそもこの小沢裁判は、「無罪判決」の中 身を論評する以前の問題である。その価値もない。起訴したこと自体が疑惑、間違いだったのだ。
(以下略)


<これからどこが上向くのかが問題>(2012/06/25)
http://gendai.net/articles/view/syakai/137303
 「小沢出て行け」なんて怒鳴っている民主党執行部の連中は、「ウーン」とうなっているのではないか。朝日新聞と共同通信が28日公表した世論調査で、小 沢新党の支持率が“高かった”からだ。
 世調は朝日、共同とも、消費税増税法案が衆院で可決された直後の26〜27日にかけて実施された。それによると、「小沢新党に期待する」が朝日で 「15%」、共同では「15.9%」だった。
 この結果を受け、大マスコミは相変わらず、「期待しないが8割」とネガティブキャンペーン一色だが、この見方は大間違いだ。同じ調査で、民主党の支持率 は「17%」「17.1%」、自民党は「15%」「22.1%」だった。「小沢新党の期待」=支持率と見れば、民・自の支持率とほぼ拮抗しているのだ。
(中略)
 小沢新党の「15%」は最低限の支持率でありまだまだ上がる可能性が十分にあるということだ。
 それにしても、立ち上がってすらいない「小沢新党」への期待感を調査すること自体、異常だし、その結果をことさら強調してマイナスイメージを煽(あお) るメディアって一体何なのか。財務省の先兵として、そこまでして小沢新党を拡大させたくないのなら、四の五の言わず、「朝日は小沢を殲滅(せんめつ)しま す」と一面トップで宣言すればいい。それだけの話だ。
(以下略)


 ちなみに小沢議員 の政治資金収支法の裁判では、元秘書三人(現国会議員の石川議員も含めて)が一審では全員が有罪になっています。
 秘書は有罪だが、議員は無罪ですか。そう言えば私の住んでいる日本という国では、「秘書の犯罪は政治家の犯罪」と断言した方が居たのですが、皆さんのお 住まいの所ではどうですか?

 最近はメッキの皮が剥げ、人気が無いという報道が目立ってきました。ここら辺は流石に空気を読んだ、という話なのでしょうか。
(数年前に小沢議員の事務所へ強制捜査が入った際、「国策操作だ!自民党は汚い!」と全てのマスメディアが連呼していた、あの時に比べれば、ですが)


 マスコミが生んだ政治家、豪腕と称された小沢一郎議員へ対する賛否両論はあるでしょう。私は氏へ対して肯定的な感想を全く抱いていません。
 何故ならば政治家として訴えるべき政策を持たず、信念 を持った政治結社である政党を幾つも渡り歩き、汚職の疑いがかけられているのに明確な否定(証人喚問という形で)をしてこなかったからで す。
 其れだけであるならば、「民主党では珍しくもない」経 歴なのですが、未曾有の災害に直面した後も、地元へ帰らず何をしてきたのかすらはっきりしません……其れでは、あまりにも地元で頑張って来 られた、後援会や支持者の方が可哀想です。


 ……まぁ日本には幸いにして思想や信条の自由が保障されています。よって誰が何処の政治家や団体へ一票を投じようと、其れは個人の勝手であり、私如きが 口を挟むのは筋違いかも知れません。

 ですが、口だけ達 者で実行力が皆無な政治家を擁する、被災地の意見として言わせて頂けるのであれば――無能な政治家は“罪”です。
  遅々として進まない復興事業、積み上がるばかりの被災瓦礫、日が経つに連れ一人、また一人と郷土を後にする県民達、私達の人権を無視する人権活動家達…… 願わくば、私が今体験している苦しみを、他のどなたも実感されないよう祈っております
 ですが、現実として現与党大物が居る被災地として、碌に復興が進んでおらず、また郷土へ帰る事すらしない現状があります。今、某かの天災や人災が起きれ ば――。
inserted by FC2 system