header
 トップへ | 此のサイトについ | ご意見・ご要望のメール

李大統領の天皇謝罪発言1 〜前置き、実生活と天皇〜

 人によって天皇陛下へ対する思いはそれぞれでしょう。「天皇制は廃止すべきだ」と仰る方も居るでしょうし、「皇室は尊いものだ」と仰る方も居ます。
 どちらの考えであっても良いでしょうし、私はどんな考えであっても尊重したく存じます。

 其れだけだと日和見なので、私の場合ですと一度だけ、言いようがない体験を目にした事があります。
(チープな言葉で恐縮ですが、他に喩えようがありません)


 あれは震災後、とある避難所に居た時の話です。ボランティアという形で上司と共に参加していたのですが、避難所である体育館には老若男女がぎっしりと集められていました。
 集められていた、という表現に違和感があるかも知れませんが、他の避難所も予想されている定員をオーバーしており、無理矢理“集められた”と。

 私自身も含めて目が死んでいました。大なり小なり被害を受けており、此からどうしようか、此からどうなるのだろうか、と不安に押し潰されそうになっていたからです。
(市の一部が避難準備区域に指定され、いつ全域避難になってもおかしくない状況でした)

  懸命に被災者(いえ、私達もそうなのですが)の看護をする上司を、冷ややかな目で見ていました。正直、私はボランティアに反対でした。いつ食料と水がつき かねない状況、ましてやガソリンの販売が絶たれており、自主避難すら出来ない状態で下手に体力を遣うのはいただけない――冷たい、と言われるかも知れませ ん。
 ……まぁ其の、現在の上司とは因縁浅からぬ仲(何だかんだで10年以上の腐れ縁)なので、名も知れぬ方々よりも大事だった、というのもあります。
 もしも貴方が人の親であり、私と同じ状況になった際、子供達がボランティアに行きたいと言い出したとしましょう。果たしてどんな答えを返すのでしょうか?
 情けない話ですが、私は日頃から教えている道徳とは矛盾を起こしたとしても、行くな、と言ってしまうかも知れません。

 そう言った意味で上司は私のような偽善者よりも、ずっと人格者なのだと思います。
(実際の所、特に何も考えていなかったのでしょうが)

 ともあれ来た以上は仕事をしようと、炊き出しの準備や石油ストーブの管理等をしていました。割と手持ち無沙汰です。
(時折被災者同士で荷物の奪い合い――混乱しているのでしょう、と思いたいですが――があるため、第三者を“置く”事で抑止効果にしたんだろう、と後日上司の上司が言っていました)
 上司は上司で子供達と静かに遊んでいるし、というか此の状況下に於いても尚、子供達は元気を持て余しており、体育館の隅の方でなるべく静かに遊んでいました。
 そして其の光景をほんの僅かですが、微笑ましく眺める親御さんを見ていたら、

「子供は元気で良いですよね」(自身の子供を見ながら)

と話しかけられたので、

「ええ、子供なら良いんですけどね」(一緒に本気で遊ぶ上司を見ながら)

と答えておきました。独身で娘を持つ親の気持ちが少し分かったような、分からないような。


 しかし数日過ぎても避難所の空気は良くなりません。ご家族を亡くされた方、家屋を失った方、今後の行き先が見つからない方、様々に負の事情を抱えた方たちなので当然です。
 唯一元気なのは子供(含む上司)だったのですが、日が経つにつれ空気を読み、静かになっていきました(除く上司)。
 鬱屈した空気が体育館の中に薄く広く漂い始めた頃、つけっぱなしにしているテレビからこんな言葉が聞こえました。

『――元気を出してくださいね』

 其れは――東京の避難所へ足をお運びになった陛下のお姿でした。
(敬語が胡散臭いのはご勘弁下さい)

 なんででしょうね?どういう訳か体育館がさぁっ、と静かになりました。ある人は隣り合わせた人と、またある人は死んだ家族へ向かって、只不安を訴えるばかりであった、其の光景が止んだのです。

 言い方はアレですし、正直文章としての体裁も怪しいのですが、こう、涙が出て来ました。悲しいとか辛いとか、そういう感情ではなく、只々感動した、と言いましょうか。
 何かこう、今まで張り詰めていた線が切れたかのように、私は泣いてしまいました。
(大の大人が告白するには恥ずかしい事ですが)

 喩えるならば……そうですね。昔々私が子供の頃、家族が風邪で臥せってしまった事がありました。其の際、私が看病(精々水を持ってきたり、干してある洗濯物を入れるぐらいですが)を任されました。
 まぁ子供ですし当然大した事は出来ません。ですが、子供なりに使命感を抱き、割と余計な事までやった記憶があります。
(病人の枕元にへばりついて怒られてしまいました……まぁ風邪を私に移さないよう配慮したのでしょう)

 夕方、漸く保護者が帰ってきて私の頭へ手を置きながら、

『よく、頑張ったな』

と言われ、私は安堵の余り泣いてしまった――と。

 今回の其れも、似たような感情の動きだったのでしょうか?語っている本人が把握していません。
 当時頭にあったのは『あぁ此でもう大丈夫なんだなぁ』という安堵の気持ち、が一番説明としては適しているでしょう。

 まぁ、其の、いい歳をしたおっさんにしては恥ずかしい話です。直ぐに瞼をこすって跡を消し、誰にも見られなかったか周囲を見回すと――私だけでは無かったのです。

 頭を下げる方、テレビへ両手を合わせる方、陛下のニュースが流れている中、一様に無言のままでした。


 何と申しましょうか、こう、体験した方しか分からないでしょうが、
『陛下がご無事であれば日本は大丈夫なんだ』
という安心感でしょうか。

 もしも陛下のお言葉が海外の何処かへ避難された状態であるならば、どんな言葉であっても恐慌状態に陥ったのでしょう。
 千の言葉よりも一の行動、と言うのでしょうか。日本に留まり、日本で生活し、避難所まで足を運ばれている、其の現実に安堵したのです。
 私達は一人でなく、日本という国そのものが私達の困難を共有してくれている、と。
(全身防護服を着込んだ肥満体型の政治家が乗り込んできて、「ただちに影響はない」とは裏腹に、です)



 ……まぁ我ながら胡散臭い文章ですね。HPにコメント欄でも設置していれば、『お前はネットウヨクだ!』で一杯になりそうな予感がします。
 しかし幾千、幾万、幾億のWebコンテンツが存在する世界で、わざわざ私のHPをご覧になっている貴方には、嘘を吐きたくありませんでした。身元が判明しないように、所々適当になっていますが、其れを除けば。
(私が奇蹄類だというのを真に受ける方は居ない……ですよね?)

 最初は無難に韓国の仕掛けた事実だけを取り上げようか、とも思いました。が、多くのニュースサイトでやっており、しかも私よりも更新も早く情報量も多いでしょう。
 なら、私の体験でもお聞き頂ければな、と。蛇足に過ぎると叱られそうですが。


 此所までの文章を要約すれば『天皇陛下に敬意を抱いている』で済むんですが、一体いつから此の国は『国を愛する=右翼』という雛形が出来てしまっているのでしょうか?
 そのくせ“天皇陛下万歳と今日も元気に街宣活動をされている、現実世界の右翼の方々は、天皇や日本が中・韓・北朝鮮に侮辱されようとも、一切行動を起こさない矛盾”があります。
 まぁ前に書いた通り、街宣右翼をやってらっしゃる方々が、在日韓国・北朝鮮人なので母国に牙を剥く(少なくとも本気では)訳がないのでしょうが。
 そもそも皇室万歳と言う裏で、皇室アルバムを高額で売りつけたりと、正気を疑うような真似を平気でやっている辺り、おおよそまともな集団ではなかったのでしょう。

 何というか、一言で言えば“騙されていた”感じがしますね。私が子供の頃、学校の歴史では「戦争は天皇が悪い」「日本は戦争犯罪を犯した」等と教わってきました。
 また其れを主導したのが愛国心であり、右翼であるとも、です。

 実際に其の裏付けをするかのように、街宣右翼の方々は愛国を叫び、対米追従を攻撃し、軍歌を流してパレードをしています。私は“愛国”という言葉が嫌いになりました。

 其れが……10年ぐらい前から、でしょうか。日本の周囲に“愛国”的な国々がひしめき合っている事に気づきました。
 彼らは罪を犯しても愛国であれば許され、英雄と称えられています。其れはまさに私が学校で教わった“悪しき愛国教育の結果”そのものでした。

 興味を持ち調べた結果、一つの事実に行き当たりました。其れは日本のマスコミです。分かりやすく言えば“公正な報道とは程遠い”ものでした。

 例えばオスプレイに関して、つまりは対米事案に関しては、無理難題をふっかけます。旅客機よりも安全性を高めろだと、安全性が確認されるまでは運用するな、だとか。
 一見言っているのは正しいように見えます。しかし実際にオスプレイ自体の事故率は、旧型の兵器よりも低く、またそもそもアメリカは好きで兵士を乗せているわけでもなければ、兵器を作っているわけではありません。

『何故そんな欠陥兵器(というか問題視される)を導入しなければいけないのか?』

 という視点が完全に欠落しています。現実が見えないのか、積まれた札束に気が取られているのかは分かりませんが。
(勿論どこぞの時代錯誤国が半世紀遅れの海洋覇権に乗り出したためです)

 そして“公平”な報道機関が、“公正”な横並びで同じ内容の記事を載せるという現実。


89 :日出づる処の名無し:2012/08/25(土) 08:10:08.31 ID:tmPpcsvv
<25日付の「朝日新聞」社説>
日本と韓国―非難の応酬に益はない
http://www.asahi.com/paper/editorial20120825.html

<25日付の「毎日新聞」社説>
日韓摩擦 頭を冷やして考えよう
http://mainichi.jp/opinion/news/20120825k0000m070144000c.html

<25日付の「読売新聞」社説>
首相「領土」会見 国際社会へ反転攻勢の一歩に
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120825-OYT1T00135.htm

<25日付の「産経新聞」社説>
李大統領発言 撤回と謝罪は譲れない 韓国に正しい歴史認識求める
≪国会決議を評価したい≫
≪重要な隣国を忘れるな≫
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120825/plc12082503200007-n1.htm

<25日付の「日本経済新聞」社説>
拉致問題解決へ糸口探れ
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO45375830V20C12A8EA1000/

↓東京新聞は昨日の社説
<24日付の「東京・中日新聞」社説>
首相親書返送 対話の道は閉じるな
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2012082402000094.ht


 何故かアメリカには喧嘩を売る一方、特定アジア三カ国へ土下座を勧めていたのです。


 何か説教臭くなってしまいますが、私の言葉が信じられない方もいらっしゃるでしょう。また、読んで下さる方全ての賛意を得られるとも考えておりません。

 ですが、もしも此から先、何かの切っ掛けでご自身の価値観を疑わざるを得ない場面に出くわした、としましょう。
 其の際、現実を見ず、聞こえる情報を塞いで逃げないで下さい。一時的には其れで済むかも知れませんが、現実から逃げても現実は貴方を追いかけてきますよ?

 2009年8月、日本国民(の何割か)は民主党へ“逃げ”ました。毎年数兆円ずつ膨らむ社会保障費や安全保障等々の“現実”から目を背けたのです。
 しかし其の結果、政治・経済・外交・安全保障という現実、痛みは利子を伴って被っています。“逃げ”ても現実は追いついてくるのです。

 ですが、此は日本国民の責任では“絶対に”ありません。其れは“騙そうとした存在”のせいです。

 一概には言えませんが、日本国民は頭が良いと思っています。此は偏屈なナショナリズムではなく、識字率や学校教育に裏付けされた上での感想です。
 経済的にもある程度恵まれているため、財産の過多に関わらず高等教育を受けられます。青年期のモラトリアムを家計が受け入れられる余地もあります。

 ――しかし、“誤った情報を基に正しい解答が出来る人間はそう多くない”でしょう。
 特定政党が問題発言すれば、自殺に追い込むまで連日連夜報道し、野党になってまで政府の全責任を押しつけます。
 一方、特定政党“以外”はどんな汚職であっても取り扱いません。3500億円を融資した日本航空の127億円分の(賄賂ともとれる)第三者増資は無視し、数十万円のナントカ還元水は取り扱う。
 此が、真っ当な人間のする事でしょうか?そして彼らマスコミが信用に値するとは到底思えません。


……と、長くなってしまいましたので、詳しい記事は明日以降に続きます。
inserted by FC2 system