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歴史を知らないマスコミと自称文化人 〜嘲笑されるのはマスコミか闘病者か?

 アイゼンハワー大統領、フルネームはドワイト・D・アイゼンハワーと言います。アメリカ34代大統領として名前を残しています。
 彼は元軍人であり、第二次世界大戦中に戦時指揮官として活躍しました。退役後、1952年の大統領選挙で当選した人物です。
 ちなみに大統領としての彼の手腕は、冷泉真っ直中、共産主義を攻撃するのではなく、囲い込みと封じ込みという人道的なものでした。
(軍事畑出身だからといって軍事行動を望むわけではありません)
 分かりやすく言えば、ケネディ大統領の一つ前に就任されていた方、でしょうか。

 此所から本題ですが、アイゼンハワーは“クローン病”という難病に悩まされていました。


クローン病(クローンびょう、英:Crohn's disease:CD)
 主として口腔から肛門までの全消化管に、非連続性の慢性肉芽腫性炎症を生じる原因不明の炎症性疾患。厚生労働省より特定疾患に指定されている。
 潰瘍性大腸炎とともに炎症性腸疾患(IBD:Inflammatory bowel disease)に分類される。


 ちなみに安倍総裁は潰瘍性大腸炎、つまりアイゼンハワー元大統領と同じ、炎症性腸疾患(消化管に原因不明の炎症が起きる難病)を患ってたんですね。
 アイゼンハワー氏の政治手腕については賛否両論ありますし、詳しくは取り上げませんが、少なくとも彼が二期八年、二度の大統領選挙に於いて国民から信任された実績を残されている、という点を強調しておきます。

 さて、以上を踏まえて以下の記事をご覧下さい。


安倍晋三の病気を嘲笑で落語家に非難殺到 「腹痛いから言うて辞めたような人、国会議員辞めてほしい」
http://fxya.blog129.fc2.com/blog-entry-5424.html#more
 安倍晋三・自民党新総裁の病気に関する著名人のコメントが、相次いで物議を醸している。
 フジ系「とくダネ!」では、経営コンサルタントの田中雅子が「お腹痛くなっちゃってやめちゃった」と発言。小倉智昭が「子供みたいだったもんねえ」と言うと、田中は「病気で辞めるなんて、本当にもう2度と言ってほしくない」。視聴者から苦情が殺到し、後日、不適切な表現だったと小倉が謝罪した。
 日テレ系「スッキリ!!」でのテリー伊藤の発言も注目された。
「あの人、病気になって辞めたわけじゃなくて、これ1年間やっててあんまりその成果が出なかったんで辞めたんですよね。だから病気のせいにするってのは、ちょっとどうかと思う」

 これらの番組が話題になると、毎日放送の「ちちんぷいぷい」でも8月に同様の問題があったと判明。首相辞任の理由について「病気、病気」と出演者たちは笑い、落語家の桂南光は、
「悪いけどね、1回総裁になって総理大臣にもなって、腹痛いから言うて辞めたような人ね、国会議員辞めてほしいわ」
「でけへんとちゃうの、腹痛で。腸弱いのやろ、噂で聞いたけど。ほんまかどうか知らんけど」
という。体調は万全らしいという解説があると、出演者たちは再び大笑いした。
(略)
 ネット上では、これらの番組に異議申し立てをしようという動きもある。放送倫理・番組向上機構(BPO)に取材し、実際にそのような声は届いているのか尋ねた。すると、視聴者からの意見の詳細は回答できないと、広報の担当者は述べた。
 なお、「ちちんぷいぷい」では、3500円のカツカレーも大々的に扱った。庶民的なメニューも高級ホテルでは高額になることに驚いたのであり、批判の意図はなかったと、山中真はTwitterで釈明している。
(以下略)


 酷いですね。私は歌舞伎や狂言などの芸能(現代のタレントという意味ではなく)へ、敬意を抱いています。其れは古典芸能の継承者であり、“芸”を伝えるため多くの時間を其れに割いている、という理由からです。
 ですが、最近の噺家さんは人の境遇や病気を嘲笑うんでしょうか。落語とは話術によって人を楽しませるものであり、人の不幸を嗤う対象にしているのでしょうか?

 私はこうしたマスコミの差別に対し、断固抗議の声を上げていきます。まずは「ちちんぷいぷい」のスポンサー、また桂南光氏が所属されている上方落語協会へ抗議を入れたいと存じます。
  取り敢えず「ちちんぷいぷい」のスポンサーへは、まず調べる所からしなければいけませんので、取り敢えず上方落語協会並びに米朝事務所へ、以下のような メールを出したいかと存じます。ただし米朝事務所の常務取締役は桂南光氏であるため、無視される可能性が高いのでしょうが。


前略

 突然メールを差し上げた無礼をお許し下さい。
 さて2012年8月、MBS放送の「ちちんぷいぷい」にて、桂南光氏は安倍議員へ対し、以下のような発言をされました。

「悪いけどね、1回総裁になって総理大臣にもなって、腹痛いから言うて辞めたような人ね、国会議員辞めてほしいわ」
「でけへんとちゃうの、腹痛で。腸弱いのやろ、噂で聞いたけど。ほんまかどうか知らんけど」

 以上の発言について幾つか疑問が御座います。
 まず「腹痛いから言うて辞めた」と言うのは事実でしょうか?
私の記憶に依れば安倍氏は2007年の参議院選挙に於いて自民党が民主党に敗れ、其の引責を取った、という形であった筈です。桂南光氏は何を根拠にして体調を理由に辞任したと仰ったのでしょうか?
 次に「でけへんとちゃうの、腹痛で。腸弱いのやろ」ともありますが、安倍氏の持病は“潰瘍性大腸炎”という原因不明の潰瘍が消化器内に出来る難病です。
 つまり桂南光氏は“特定の病気を持った人間は、職種を限定されるべき”と主張されているのでしょうか?そうであるとすれば重大な人権侵害であると言わざるを得ません。

 加えて安倍氏の持病に悩まされている方は、国内だけで数万人と言われています。今回の桂南光氏の発言は、其れらの患者の方の不安を煽り、また世間からの謂われの無き差別を助長する原因となるでしょう

  尚、総理大臣という激務へ対し、体調が万全でない者へ任せられるか、というご指摘をされるのであれば、第34代アメリカ合衆国大統領アイゼンハワー氏もク ローン病(炎症性腸疾患、消化管に原因不明の炎症が起きる難病)を患いながら、二期八年、二度の大統領選挙に於いて、国民から信任されました。
 以上の前例があるも関わらず、安倍氏“だけ”を取り論い、不安を煽るのは個人の人格を貶め、嘲笑う差別ではないかと心配しております。

 さて、私が抱いた疑問について、御社では如何様にお考えでしょうか?もし宜しければ業務に差し支えない範囲で返答頂ければ幸いです。
 老婆心ながら申し上げますと、桂南光氏の発言は噺家としての品位を落とし、古典芸能へ関わる方の名声を著しく毀損しているかと存じます。

 長文失礼致しました。

草々


 ……取り敢えずはこんな所でしょうか。まぁ危機感も何もないでしょうから、削除されて終わりでしょう。私のHPが一日の訪問者数十万人だったら話は変わるのでしょうが、無い物ねだりをしたって仕方がありませんしね。
 実際に抗議の手紙を出した所で、事務員の方が軽く目を通した上、シュレッダー行きなんでしょう――しかしwebは違います。“アドレスを打ち込めば誰でもいつでも該当する文章を読め、しかも半永久的に残る”仕様です。
 また“同じ単語を多くの人間が数多く使う事で、検索語としてピックアップされる”のも同様です。
 簡単に言ってしまえば、“過去の暴言や失言、不祥事が永遠に記録された上、誰でも調べられる”でしょうか。

 スポンサー、という企業側もCMなりテレビや雑誌に起用する際、広報の方が調べるでしょう。○○というタレントは過去にとんでもない言動をしてやいないか、と。
 実際にはスポンサーの意図など通じず、大手広告代理店が演者はおろか、スタッフまで決めてしまうという話も聞きます。
(広告を企業に代わって出そうとするのですから、当然と言えば当然かも知れません)
 代理店としても過去に大失態を犯したタレントを押しつけられないでしょうし、やる意義は多分にあるかと。

 まぁ“後ろ暗い言動さえしていなければ防げる”ので、“真っ当な人間であれば恐れる必要はない”ですしね。そもそもタレントで有る無し以前の常識として、大人が自身の言動に責任を持つのは当然の事です。
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