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かくもおぞましいジョーク 〜沖縄とチベット、そして在日米軍問題〜

 HPを立ち上げてからもうすぐ半年ですね。まぁ今年も碌な事がありませんでした――か、どうかは未だ分かりません。まだ一ヶ月残っていますし、総選挙が終われば何か良い事があるかも知れませんしね。
 最近訪ねて下さる方が急に増えたようで、一日に二桁程ご覧頂いている計算となります。嬉しいのですが、同時にこう、むず痒いような不思議な気分です。
(目標としていたカウンター年内1000超えも、まぁ何とか達成出来そうですし)

 基本的に“日本のマスコミは信用できない”という実例を挙げ、ロジックを並べ、繰り返し繰り返し挙げています。今日もまた其の類の話です。


 新聞やテレビで自称沖縄人の方がこう主張するのを最近目にします。

「本土の人間は沖縄に嫌な事(米軍基地)を押しつけている。そんなに米軍が好きならば本土で持って帰れ!」
「沖縄では多くの人間が死んだ。いつまで被害者でないといけないのか?日本から独立したい」

 まぁ……どなたが何を仰ろうとも勝手だとは存じます。沖縄が独立したいのであれば、議論するのは勝手でしょう。現実に出来るのかは別としても、です。

 では“実際に中国の支配下へ入っている国家の例を見てみましょう”か。


ウイグルで誘拐され北京で奴隷になっていた子供救出 その数2274人(2012-1121)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121121-00000043-jij-int
 中国新疆ウイグル自治区の子供ら未成年者を誘拐し、北京、上海などの大都市に連れて行き、窃盗や略奪を強要するなどしていたとして、公安省は21日までに、容疑者2749人を拘束し、2274人の未成年者を救出したと発表した。
(以下略)


 ご存じでない方が殆どだと思います。日本のテレビや新聞では全く報じられていませんが、此が、現実です。
 現在、中国政府はチベット・ウイグルを支配下へ置いています。其れらの地では漢民族との同化政策が取られています。チベット・ウイグル族同士での婚姻禁止、また現地の人間子供達を誘拐しても、政府は全く捜査しようとしない――と、インターネットでは囁かれていました。
 其れが奇しくも“現実のものだと証明してしまった”訳です。まぁ“数千人の子供達を誘拐しておいて政府が知らない訳はなく、当然グルでやっている”と私は推測致します。
(悲しいですが、此の事件も氷山の一角に過ぎないでしょう)

 恐らく、というか確実に沖縄が中国の一部となっても、同じ末路が待っているでしょうね。最初は中国人の植民から始まり、次には日本語の廃止、文化の規制、婚姻の制限、最後には奴隷のように、と言うかウイグルの例を見ると家畜未満の扱いを受けています。

 沖縄の皆さん、其れでもまだ独立したいですか? まぁ誰が何を言おうと勝手ですよ――そして其れは海外であっても同じでしょうか。


解放軍少将「魚釣島より琉球諸島の領有権に注目せよ」=中国
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0819&f=politics_0819_004.shtml
 中国メディア・鳳凰網は19日、中国の軍事専門家が広東省深セン市で行われた市民講座の中で「釣魚島(魚釣島の中国名)より琉球諸島の領土問題に注目せよ」と呼びかけたことを伝えた。
 中国軍事科学院戦争理論・戦略研究部の元副部長である姚有志少将は18日、「地域戦略環境と国家の安全」というテーマで講演を行った。姚氏は中国が20あまりの国に囲まれていることから「世界で周辺環境がもっとも複雑な国である」としたうえで、国家の安全を守るために必要な戦略措置について説明した。
 その中で「現在、みんな釣魚島に関心を寄せているが、琉球諸島にもっと関心を持つべきだ。琉球諸島は面積3000平方キロメートルあまりで、その帰属権には論争がある。釣魚島より重視する価値がある」と提言した。
 また、南シナ海問題については軍事的な存在感を強化するとともに、共同開発における主導権を握ることが最善の方法だと語った。
(以下略・引用終了)


 ふむ。現役の人民解放軍(共産党の私設軍)が、

『琉球諸島にもっと関心を持つべきだ。琉球諸島は面積3000平方キロメートルあまりで、その帰属権には論争がある』

ですが。割とストレートに『沖縄は侵攻対象だ』と言っている気がします。


中国軍少将「我が国は海洋大国となるために、第一列島線(九州からボルネオ島に至るライン)を突破しなければならない」(Record China 11月20日(火)7時18)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121120-00000004-rcdc-cn
 2012年11月17日、中国軍事科学学会常務理事兼副事務局長の羅援(ルオ・ユエン)少将は南京図書館で、「周辺安全環境とソフトパワー建設」と題した講演を行った。
 羅少将は中国の国際的地位に見合った国防建設が必要だとして、海洋強国の建設が喫緊の課題であり、
「釣魚島(尖閣諸島)問題の解決は、わが国の実力の最終的な増大にかかっている」と述べた。
 中国共産党第18回全国代表大会(十八大)の報告の内容について、羅少将は、国防と軍建設の目玉は「国防建設は中国の国際的地位に見合ったものであるべきだ」という点にあると語った。
「中国の国力は大幅に増大し、世界第二位の経済大国となった。だが、中国は国連の常任理事国の中で唯一国家の完全な統一を成し遂げていない」
 羅少将は冒頭から厳しい表情で、「台湾問題以外にも、わが国には占領されたままの島嶼が多数存在し、わが国の国防における新たな課題となっている」と述べた。
  羅援は、海洋強国の建設が喫緊の課題であるとして、「中華民族には伝統的に『陸を重視し海を軽視する』という意識があったが、中国は960万平方キロの国 土に加え、300万平方キロの領海を持つ『陸海兼備』の大国だ。中国が世界的大国になるためには、海洋大国になる必要がある」と述べた。
 さらに「海洋大国となるには、第一列島線(九州からボルネオ島に至るライン)を突破しなければならないが、釣魚島を始め、現在は多数の島が他国に占領されている」と補足した。
(以下略・引用終了)


 同じく軍の少将が発言されています。尖閣諸島だけではなく、海軍が外洋へ出るため、九州から沖縄のラインが邪魔だ、と。
 此でも未だ、在日米軍は不必要ですか?


 何と申しましょうか、こう、沖縄に米軍基地があるのは“仕様がない”事だと思います。
 何故ならば此の21世紀に置いてすら、帝国主義を掲げる共産主義国(此所だけ聞くと無人島に住む人食い虎、ぐらいの矛盾ですが)が、日本のごく近くに存在し、尖閣を含む沖縄を狙っているのですから。
 また在日米軍に所属している人間が問題を起こし、其れへ対して憤るのは理解出来ます。私も同じ日本人として、被告へ対して厳罰を以て当たるべきだと存じます。

 ですが、“其の一点をして在日米軍全体が犯罪者であるかのように、追求するのは差別ではないか”とも思います。具体的には“在日米軍以外の外国人が犯罪をしても、同国人全員を追い払えと言う論拠にはならない”からです。
 確かに在日米軍を沖縄から撤退させれば、米軍による犯罪は無くなるでしょう――ただし、ある突然人民解放軍が沖縄を“解放”しにやってくるかも知れませんが。

 まぁ日本人よりも中国人になった方が良い、と上記の記事を読んで思うのも宜しいかとは存じます。
 しかし戦略上、というか中国海軍が外洋へ出るための要所としての沖縄が、中国の一部となったとしても、対日本・対アメリカの前線基地としての役割です。従って沖縄から基地が消える事は無いでしょう。
 そして言うのであれば、“信用出来ない外国人”を基地の周囲へ置いておく訳が無く、何処かの痩せた土地へと強制移住されるか、ウイグル子供達のように売買されて終わりでしょうね。


 あぁ勿論、新聞やテレビは助けませんよ。


朝日新聞2012年11月3日
http://www.asahi.com/international/update/1103/TKY201211030400.html
 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が3日、来日した。14日まで滞在し、2度目となる沖縄訪問も予定されている。尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐり日中対立が続く中での訪問となり、中国政府を刺激する可能性がある。
  3日朝、成田空港に到着したダライ・ラマは報道陣に「日本の科学者との対話が主な目的。古い友人にもあいさつをしたい」と語った。横浜や沖縄で法話を行う ほか、ノーベル医学生理学賞を受けた利根川進・米マサチューセッツ工科大教授ら日本人科学者との対話イベントを行うという。
(引用終了)


 平和な日本で、日本の法律に守られつつ、言論の自由を保障されている“筈“のマスコミは、対岸の火事へ対してすら中国のご機嫌を伺うのに必死です。其れがどうして我が事に災禍が及ぶ――某の諍いが起きた時には、沖縄の味方をすると断言出来るのでしょうか?
 北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空をした際、彼らはこう言いました。

『一発だけなら誤射かも知れない』

 専守防衛を(現時点で)掲げている日本にとって、敵国から攻撃されるまでは動けません。少なくとも現時点ではそうなっています。
 なので“一発”が日本全土の要所全てに向けて放たれた、同時攻撃式の“一発”であれば日本は其の瞬間に壊滅します。

 が、どうして今まで其れが成されなかったかと言えば、在日米軍や他国の安全保障条約があったからです。私達は守られているのです。勿論経済的な面、ハード(技術支援や各種情報の共有の面、またインド洋への艦隊派遣等で、日本は彼らへ対して恩を返してきましたが。


 ……さて、もしも沖縄にお住まいの方で日本から独立したい、またはされたいとお考えになっている方も居るかとは存じます。私は其の考えを尊重したく存じます。何故ならは“私達が現在住まう日本国に於いては、思想の自由が認められ、表現の自由が憲法で保障されている”からです。

 しかし“其れは日本国で無ければ其の限りではない”と言うのもまた現実です。チベットやウイグルの方がどんな扱いを受けているのか、を鑑みれば分かるかとは存じます。
 其れともなんでしょうか、“自分達の同じ漢民族ですら躊躇無く戦車で轢き殺した(天安門事件)中国人の良心に期待する”のでしょうか?まぁ信じる分には宜しいかと――信じる“だけ”ならば。
(台湾が国際社会でどんな扱いを受けているでしょうか?)


 私は過去福島に住み、現在も福島で生き、そして未来も福島に骨を埋めるであろう者です。東京電力福島第一原発事故に関して、福島県民の多くが“とばっちりではないか”との思いを抱いています。
 元々は関東部の電力会社である東京電力の原発です。其れが福島へ建てたがために、今回の事故で被害を受けたのは福島を筆頭にした東北各県です。

 沖縄も同様に「アメリカ軍基地さえ無ければ」との思いがあるでしょう。同じとは言いませんが、ある程度の共感を沖縄の方に持ちます。逆は存じませんし、私の一方的な片思いかも知れませんが。
 戦後によるアメリカ軍による占領と統治、並びに今も尚発生する米軍問題。私如きが理解する、と言った所で到底及ばない苦悩が其処にはあるのでしょう。

 ですが、逆に問います。沖縄が独立なり、米軍撤退や日本国家から独立したとして、一体其の先に未来はあるのでしょうか?変革を受け入れた後、今までと同じか其れ以上であるという保障はどちらの、どなたの判断ですか?

 某かの原因により、現状に大きな不満を持ち其れを変えよう――其れ自体は尊いものです。人間の持つ向上心であり、尊重されるべきであると思います。
 しかし、だからといって海の向こうにあるニライカナイ(沖縄の浄土信仰)へ、船一隻で漕ぎ出そう、とはしないでしょう?望んだ人間“だけ”で行くのであれば兎も角、そうでなければ集団自殺以外の何物でもありません。

 問題なのは“アメリカ”ではありませんよ。アメリカ軍が居るのは“中国軍の脅威から沖縄を含む日本、台湾、東南アジアを守るため”ですから、裏を返せば脅威が無くなれば、在日米軍の必然性も失われます。


 ……あぁでは最後に沖縄に住んでらっしゃる方へ、問いたいと思います。もし良かったら一度じっくり考え下さい。

『どうして沖縄で政治活動する団体は、在日アメリカ軍の撤退ばかりを重視し、彼らが在留する要因の一つである人民解放軍の進駐(含む尖閣諸島)については何も言わないのか?』

 愚犀程度にすら考えられる“独立の矛盾(と言うか現実性が皆無)”を“どうして彼らは言わない”のでしょうか?
 地獄への門は美辞麗句で舗装されている――とはよく聞きますが、裏切られたのは、誰でしょうね?そして裏切っているのは、誰?

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