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日本のマスコミの手法 〜レッテル貼り・捏造・ハードル上げ〜

 昨年、滋賀県大津市の某中学校ではイジメによって一人の命が失われると言う痛ましい事件が起きました。事件の犯人達には然るべき報いを、そして放置していた学校と担任もまた社会的制裁が加えられるべきでしょう。
 滋賀県の嘉田知事も新党などを作っている場合ではなく、ご自分の県の教育改革をすべきだと私は思います。
(尤も“非難の矛先を逸らすため、別のお題目を掲げる”と言うのは古今東西珍しい事ではありませんが)


 イジメの手法の一つに“ハードルを上げる”と言うものがあります。絶対に達成出来ない(または困難な)目標を掲げ、其れが出来なかったからと言って大勢で囃し立てる、と。

 例えば高さ3メートルのハードルがあったとします。勿論そんな物は無い……とは思いますが、例えです。
 イジメ加害者は被害者へ向けてこう言います。
「お前あのハードル跳べよ!」
 当然被害者は失敗します。すると加害者はこう言うのです。
「あーあ、跳べなかったじゃないか!お前は本当に無能なんだなぁ」
 “加害者はハードルを跳ぼうとはせず、只第三者として騒ぎ立てるだけ”です。

 さて、勘の良い方はお気づきだと思いますが、幾つか上げていきましょうか。



安倍氏、来年春の靖国参拝見送り意向(読売新聞 12月23日(日)19時36分配信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121223-00000513-yom-pol
  安倍政権は、政策の遂行も安全運転に徹する構えだ。
 自民党は衆院選の政権公約を詳細に説明した「J―ファイル」で、沖縄県の尖閣諸島に「公務員を常駐」などと明記している。
 しかし、安倍氏は22日、山口県長門市で記者団に、「『検討する』と何回も申し上げてきた。『検討する』ことに変わりはない」と述べた。
 党の考えは一貫していると強調しつつ、公務員の常駐など尖閣諸島の実効支配強化策は当面「検討」にとどめ、関係が冷え込んでいる中国を刺激しない考えをにじませたものだ。
 安倍氏はJ―ファイルで「政府主催で2月22日の『竹島の日』に式典を開催」としたことについても、「慎重に考えたい」とトーンダウンさせている。日韓両国の首脳交代が、竹島問題で悪化した関係を修復する好機になるとみているためだ。
 靖国神社への参拝に関しても、安倍氏は総裁就任直後の10月、秋季例大祭に合わせて参拝したが、来年の春季例大祭での参拝は見送る意向だ。
(引用終了)


 指摘する点は“春の靖国参拝など、過去一度たりとも問題にならなかった”事。
(過去参拝しているのは秋の例大祭です。旧暦なので8/15ですが)

 つまり読売新聞は「春の靖国に参拝しなかった!公約破りだ!」とハードルを上げているのです。
 そしてお馴染み朝日新聞です。


「安倍外交…最近は靖国参拝について明言を避け、尖閣への公務員常駐も姿勢を軟化させている。この点に注目したい」(2012-1223)
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
(前略)
 さらに、自民党の衆院選政策集では、2月22日を「竹島の日」として祝う政府主催の式典を催すと記していたが、来年は見送る方針だ。
 北朝鮮のミサイル発射や、尖閣諸島をめぐる中国との対立を抱えるなか、竹島問題で悪化した日韓関係の改善は日本外交にとって急務である。
 首相就任を前に、安倍氏が打開に向けて行動を起こしたことは評価したい。
 とりわけ竹島の日の3日後には、韓国の大統領就任式を控えている。政府式典を強行すれば、緊張がさらに高まるところだった。見送りは妥当な判断といえよう。
(中略)
 それが、最近は靖国参拝について明言を避け、尖閣への公務員常駐も「中国と交渉していくうえでの選択肢」とするなど姿勢を軟化させている。この点に注目したい。
(以下略引用終了)


 凄いですね。“安倍総理は任期一年目から全ての公約を実行に移せ”と強要されているのです。“民主党政権では何一つ公約を守らずとも、文句が出なかった報道姿勢とは真逆”です。


 何と申しましょうか、こう“物事には優先順位”があります。
 確かに国際問題、周辺国との関係は大事です。融和するにせよ、対峙するにせよ大事でしょう。また“現在良好であっても、未来はどうなるか分からない”ため、どちらの用意も必要です。
 しかし“因縁をつけられた直後であれば兎も角、お互い新政権へ移行しようとしている最中、日本から関係改善の芽を摘む”のは現代国家に於いて暴挙だと思います。
 私はすべきであるとは考えますが、安倍総理は“広く民意を反映”しなくてはならないため、軽挙妄動は慎まなくてはなりません。
 加えて民主党が散々日本の国益と信頼を踏みにじったため、今度は同盟国との外交関係修復から執り行なう必要に迫られています。

 また国際関係も大事ですが、3年3ヶ月の間疲労してきた日本経済を立て直し、其れが最も今の政府に求められていると思います。反原発の有象無象、また自民党がー、と文句を言うだけの政党が惨敗した以上、民意は選択したのですから。


 まぁ――とは言え、安倍政権を非難するな、とは言いません。言論の自由が許されてる以上、誰しもが自由に発言は出来ます(除く侮蔑や差別)。
 只、もし仮に安倍総理が「竹島の日を国家式典にする」とか「尖閣に常駐させる」とか、言った日には、

『疲弊する国民を置き去りにし、対外戦争の道を選ぶのか!』
『何故今戦争なのか!国民は貧困に苦しんでいるというのに!』

等と、狂ったようにバッシングするマスコミの姿が目に浮かびます。
(※後日訂正。「狂ったか」と言う表現は誤りでした。此の言い方だと“まるで現在、正気であるかのような印象”を与えてしまいます)
 そもそも可笑しいとは思いませんか?常日頃“日本は中国・韓国・北朝鮮に謝罪と賠償を続けろ”と主張しているマスコミが、今回に限って対外強硬でない事を論っているのか、と。

 答えは簡単です。“其れ以外にバッシングする材料が無い”からです。何時の日か来る“其の日”のために、こうやってマスコミはハードルを上げているのです。

 私達は「マスコミの書いた事実」を信じる事はすれども、「マスコミの書いた世論」に対しては懐疑的な目を向けなければいけません。
 何故ならば、こう、だからです。


首都圏の成人男女500人を対象に電話調査(2012-1223)
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/shin2001/chousa/chousa.html
【問1】次の選挙でどの政党の候補者に投票したいですか。
自民党23.4%(↓)社民党0.2%(―)
民主党6.4%(↓)国民新党0.0%(↓)
日本維新の会7.4%(―)新党改革0.6%(↑)
公明党4.2%(↑)無所属・その他2.0%
みんなの党6.8%(↑)棄権する1.6%
日本未来の党2.4%(↓)(まだきめていない)43.2%
共産党1.8%(↓)
(以下略)


 私の知る限り民主党の政党支持率は最低でも20%前後であった筈ですが、政権交代するとガックリ落ちる……と言うか、そんな訳はありませんね。急に叛意する日本人が居る訳で無し、今までの世論調査がどれだけいい加減で恣意的だったかの証左、です。
 そして何よりも説得力があるのは次の記事でしょうか。


安倍政権、 朝鮮学校には授業料無償化を適用しない方針(2012-1226)http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121226-OYT1T00014.htm
 26日に発足する安倍新政権は、朝鮮学校に対して高校授業料無償化を適用しない方針を固めた。
 文部科学相に内定した下村博文元内閣官房副 長官の強い意向を反映したものだ。
 朝鮮学校は 北朝鮮の指導下にある在日本朝鮮人総連合会 (朝鮮総連)との結びつきがある。
 安倍新政権 は、日本政府が北朝鮮への経済制裁を継続している中で、朝鮮学校を無償化の対象とすることはできないと判断したものとみられる。
(引用終了)


 手堅く(国内法の解釈を利用して)北朝鮮へメッセージを送ったのに、新聞やテレビでは殆ど此の事実を触れず、取り上げず、評価を下さない、と。随分と姑息なやり方ですね。


 まぁ難しい事ではありません。

 マスコミは安倍総裁が政策を実現すれば『どうして実現した!アジアの平和が!』と攻撃し、実現しなければ『公約違反!国民の約束を踏みにじった!今こそ真の政権交代が必要!』と、”どちらへ転んでも非難するため、今から予防線を張っているに過ぎない”のですから。

 私の名と出自、そして持ちうる全ての財産の賭けても構いませんが、其の際彼らマスコミはイジメ加害者と同じように、自らは絶対にハードルを跳ぼうとはせず(現実的な案を出すこと無く)、只々無能だ無能だと囃し立てると推測します。

 其れは――私達が根絶すべきイジメと、何が違うのでしょうね?

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