レッテル張りとマスコミの品格 ～これが日本の一流紙～
数年前に「○○の品格」と言う本が流行りました。確か国家の品格というタイトルが受けたので、其の後に数種類似たような名前の本が出て、其の後はぱったりと姿を消しました。
元々本だけに限った事ではないのですが、基本的に各時代で様々なジャンルで全方位を向けたソフトが開発され、市場へと放たれています。同じ方向性では大手や先人と競合してしまい、不利になるため多くは開拓されていない所を狙います。
例えば――10年ぐらい前、某ゲーム会社の『知育ソフト』と言うものが大ヒットしました。具体的にはゲーム機を使って勉強する、もしくは演算能力を高めるという主旨のものです。
あれは既成の概念を覆し、多くの消費者に受け入れられた――と、言うのが建前ですが、実際には知育ものはマイコンビュータの時代から見受けられましたし、そもそも仕掛けた側が広告代理店に依頼し、大々的な宣伝をしていた、と言う事実も鑑みるべきでしょう。
出版業界は上記の例には当て嵌まりません。と言うのも常時大手出版社は勿論、自費出版から同人業界まで実に多種多様なジャンルの本が販売されています。中 には「一体此は何を思って書いたのだろう？」と首を傾げるような、一般の方の詩集であったり、某宗教団体の本なども含まれます。
ただし悪習と言いましょうか、悪癖と言いましょうか。仕方がない事ではあるのですが、彼らもまた所詮は営利企業なんですね。ですから特定のジャンルが流行 れば、一刻も早く勝ち馬に載るべく似たような本を量産し――が、結局は元のレベルに達していない粗悪なものが乱立し、読者は興味を失ってしまいます。
（そもそもが“人気の無かった”ものだけに、興味本位で集まった客は直ぐに帰るでしょうしね）
さて、品格へ戻りますが、取り敢えず意味を調べてみましょう。
ひん‐かく【品格】
（1）物のよしあしの程度。しながら。
（2）品位。気品。「―のある女性」
（広辞苑 第五版 (C)1998，2004 株式会社岩波書店より引用）
結局の所“物の善し悪し”やら“品位や気品”等に明確な定義が有るわけでは無し、当事者の主観によって品格は決められてしまいます。勿論自品格があるとも、またないと判断するのも自由――では、あるんですが。
まぁ百聞は一見に如かず、なので取り敢えず以下の記事をご覧下さい。
（画像をクリックすると拡大されて表示されます）
（朝日新聞及び中日新聞2012年12月27日版より引用）
……何と言いましょうか、悲しいまでに品格が低い、でしょうか。朝日新聞では小林よしのり氏が“安倍総理がカメに乗って札束をばらまき、「とりもろしゅ」と舌足らず台詞で必死になっている姿”のマンガを掲載しています。
また中日新聞では「逆戻り・福島圧殺・そつなくまとめてみました・まぐれ敗者復活・学力低下・厚化粧・改憲・ネトウヨ・極右はしゃぎすぎ・国防軍オタク」と“揶揄を通り越して使った人間の人格を疑うレベルの暴言を連呼”しています。
貴方に問います。
以上の二つの新聞、此に品格は存在するでしょうか？
其れが信用に値すると思えるでしょうか？
貴方が今感じているもの、恐らく名状しがたい不快感か吐き気、其れは貴方だけではありません。こう言った極論や本人が言ってもいない嘘、または一方的に相手を貶めるだけの暴言であれば主義主張がどうであれ、また政治信条や思想の左右関係無く、どんな人間だって不快になるでしょう。
まぁ百歩譲って、インターネットの個人ブログであれば許される、かも知れません。私も嫌いな相手を面白可笑しく茶化し、笑い物にする――のに、多少の興味を覚えるのも確かです。
しかし私が生きている限り絶対にそんな卑劣で愚かな真似はしません。反原発派がそうであったように、過激で先鋭的且つ嘘を交えた方法で世論へ訴えても、其れは決して多くの方に受け入れられないからです。耳目を集めるとの共感を得るのでは、雲泥の差があります。
（※ちなみにAudiやユニクロの画像の場合、流石にオリジナルを使うわけにはいかないため、ああした措置を取っています）
私は日本のマスコミの劣化とは此所まで進んでいるのか、と酷く気持ちが落ち込みました。政治家の掲げる政策へ対し、真っ正面から意見を物申すのではなく、こうして反撃しない相手へ対して意味不明のレッテルを貼り、貶めるのが日本の文化人やらジャーナリストの仕事なのか、と、
難しい事を言うつもりはありません。只もしも朝日や中日新聞が取り上げた侮辱的な差別用語を正しかったのだとすれば、私達日本人の多数はそんな彼らへ政権を託した事になります――つまり“朝日や中日のような主観を、大部分の日本人は共感していない”証左ですね。
（尤も“日本国民が好んで無能な政治家を選ぶ”可能性もなきにしも非ず、ですが。実際に2009年の衆議院選挙で、日本人は多くの民主党議員へ一票を投じましたし）
朝日新聞も中日新聞も、そして彼らに依頼されて記事を書いている人間も、僅か10日程前に日本人の民意を受け、成立した内閣に対して此の有様、つまり彼らにとって自分達の意にそぐわぬ民意は有り得ない、そう言う事でしょうか？
ともあれ此の日本のマスコミの姿です。此の程度、直近の民意を土足で踏みにじり唾を吐く――貴方は、彼らを信じますか？
元々本だけに限った事ではないのですが、基本的に各時代で様々なジャンルで全方位を向けたソフトが開発され、市場へと放たれています。同じ方向性では大手や先人と競合してしまい、不利になるため多くは開拓されていない所を狙います。
例えば――10年ぐらい前、某ゲーム会社の『知育ソフト』と言うものが大ヒットしました。具体的にはゲーム機を使って勉強する、もしくは演算能力を高めるという主旨のものです。
あれは既成の概念を覆し、多くの消費者に受け入れられた――と、言うのが建前ですが、実際には知育ものはマイコンビュータの時代から見受けられましたし、そもそも仕掛けた側が広告代理店に依頼し、大々的な宣伝をしていた、と言う事実も鑑みるべきでしょう。
出版業界は上記の例には当て嵌まりません。と言うのも常時大手出版社は勿論、自費出版から同人業界まで実に多種多様なジャンルの本が販売されています。中 には「一体此は何を思って書いたのだろう？」と首を傾げるような、一般の方の詩集であったり、某宗教団体の本なども含まれます。
ただし悪習と言いましょうか、悪癖と言いましょうか。仕方がない事ではあるのですが、彼らもまた所詮は営利企業なんですね。ですから特定のジャンルが流行 れば、一刻も早く勝ち馬に載るべく似たような本を量産し――が、結局は元のレベルに達していない粗悪なものが乱立し、読者は興味を失ってしまいます。
（そもそもが“人気の無かった”ものだけに、興味本位で集まった客は直ぐに帰るでしょうしね）
さて、品格へ戻りますが、取り敢えず意味を調べてみましょう。
ひん‐かく【品格】
（1）物のよしあしの程度。しながら。
（2）品位。気品。「―のある女性」
（広辞苑 第五版 (C)1998，2004 株式会社岩波書店より引用）
結局の所“物の善し悪し”やら“品位や気品”等に明確な定義が有るわけでは無し、当事者の主観によって品格は決められてしまいます。勿論自品格があるとも、またないと判断するのも自由――では、あるんですが。
まぁ百聞は一見に如かず、なので取り敢えず以下の記事をご覧下さい。
（画像をクリックすると拡大されて表示されます）
・中日新聞は２７日の紙面で、有識者に「安倍内閣に命名するなら」と尋ねた結果を掲載した。以下はその内容。
◎「そつなくまとめてみました内閣」
…髙村薫（作家）「官僚ともるたりしそうもない。そこそこの優等生を集めた印象」
◎「まぐれ敗者復活内閣」「期待度ゼロ内閣」
…松本哉（脱原発デモ主催）「麻生・谷垣とすねに傷持つ人が多い」
◎「福島圧殺内閣」
…椎名千恵子（「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」世話人）「原発造ったのは自民」
◎「逆戻り内閣」
…金子勝（慶応大教授）「閣僚は世襲ばかりで、お飾り的存在。政策は官僚任せになる」
◎「改憲内閣」
…大田昌秀（元沖縄県知事）「尖閣問題で武力衝突すれば、まず沖縄が攻撃される。武力に訴えるのは本土の人間の発想」
◎「ネトウヨ内閣」
…北原みのり（エッセイスト）「ネット上の支持者に共通するのは『脳内愛国』」
◎「国防軍オタク内閣」
…宮崎学（作家）「腹痛で辞めるような人に、国民の命を預かる覚悟あるとは思えない」
◎「極右はしゃぎすぎ内閣」
…森田実（政治評論家）「閣僚の顔ぶれに極右が目立つ」
◎「厚化粧内閣」
…辛淑玉（人材育成コンサルタント）「稲田氏らは慰安婦強制連行を否定…同じ女とは思えない。女の皮かぶったオヤジ」
◎「学力低下内閣」
…国分功一（高崎経済大准教授） 「教育改革に熱心な安倍さん自身、勉強が足りない」
……何と言いましょうか、悲しいまでに品格が低い、でしょうか。朝日新聞では小林よしのり氏が“安倍総理がカメに乗って札束をばらまき、「とりもろしゅ」と舌足らず台詞で必死になっている姿”のマンガを掲載しています。
また中日新聞では「逆戻り・福島圧殺・そつなくまとめてみました・まぐれ敗者復活・学力低下・厚化粧・改憲・ネトウヨ・極右はしゃぎすぎ・国防軍オタク」と“揶揄を通り越して使った人間の人格を疑うレベルの暴言を連呼”しています。
貴方に問います。
以上の二つの新聞、此に品格は存在するでしょうか？
其れが信用に値すると思えるでしょうか？
貴方が今感じているもの、恐らく名状しがたい不快感か吐き気、其れは貴方だけではありません。こう言った極論や本人が言ってもいない嘘、または一方的に相手を貶めるだけの暴言であれば主義主張がどうであれ、また政治信条や思想の左右関係無く、どんな人間だって不快になるでしょう。
まぁ百歩譲って、インターネットの個人ブログであれば許される、かも知れません。私も嫌いな相手を面白可笑しく茶化し、笑い物にする――のに、多少の興味を覚えるのも確かです。
しかし私が生きている限り絶対にそんな卑劣で愚かな真似はしません。反原発派がそうであったように、過激で先鋭的且つ嘘を交えた方法で世論へ訴えても、其れは決して多くの方に受け入れられないからです。耳目を集めるとの共感を得るのでは、雲泥の差があります。
（※ちなみにAudiやユニクロの画像の場合、流石にオリジナルを使うわけにはいかないため、ああした措置を取っています）
私は日本のマスコミの劣化とは此所まで進んでいるのか、と酷く気持ちが落ち込みました。政治家の掲げる政策へ対し、真っ正面から意見を物申すのではなく、こうして反撃しない相手へ対して意味不明のレッテルを貼り、貶めるのが日本の文化人やらジャーナリストの仕事なのか、と、
難しい事を言うつもりはありません。只もしも朝日や中日新聞が取り上げた侮辱的な差別用語を正しかったのだとすれば、私達日本人の多数はそんな彼らへ政権を託した事になります――つまり“朝日や中日のような主観を、大部分の日本人は共感していない”証左ですね。
（尤も“日本国民が好んで無能な政治家を選ぶ”可能性もなきにしも非ず、ですが。実際に2009年の衆議院選挙で、日本人は多くの民主党議員へ一票を投じましたし）
朝日新聞も中日新聞も、そして彼らに依頼されて記事を書いている人間も、僅か10日程前に日本人の民意を受け、成立した内閣に対して此の有様、つまり彼らにとって自分達の意にそぐわぬ民意は有り得ない、そう言う事でしょうか？
ともあれ此の日本のマスコミの姿です。此の程度、直近の民意を土足で踏みにじり唾を吐く――貴方は、彼らを信じますか？