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放射線の恐怖を煽る怪物たちに、責任を問うべき時に来ている

〜海外紙メディアの放射線報道〜

 話を始める前に某匿名掲示板へ翻訳&投下される外電さん、いつも有り難う御座います。此の場で深い感謝を捧げたいと思います。


 今日のタイトル、“放射線の恐怖を煽る怪物たちに、責任を問うべき時に来ている”は海外紙からお借りしました。今日の内容にぴったりですので。
 私は以前こんな記事を書きました。

放射線量と科学的根拠 〜反原発と差別〜(2012-0730)

 まぁMITが発表した研究結果に寄れば、“低レベルの長期放射線被爆の影響は殆ど無い”と言う主旨のものです。
 記事を書いてから約半年、反原発(一気に全ての原発を廃炉にせよ、と言う派)が思想を掲げて選挙に乗り出し、日本のマスコミも“選挙の争点”と散々煽ったにも関わらず、未来の党は史上稀に見る惨敗を喫しました。
 終わってみれば選挙後10日も経たずに小沢議員と嘉田党首は物別れし、反原発派がいい加減な団体であるかの、と思った方も少なくはないでしょう。

 政権交代後、漸く被災地の本格的な復興が始まろうとし、私のような福島の人間は微力ながらもお手伝いしようとは思っています。
(経済的な意味で、ですが)

 では幾つか海外のメディアが福島原発の残留放射線の記事を書いているので、其れをお知らせしましょう。本来であれば日本のマスコミの仕事なのですが、彼らにとって“小雪女史の韓国出産や麻生大臣の失言を叩く方が優先順位は高い”ようですので、仕方が無い――事も、無いんですがね。
 取り敢えず国連が出したレポートを日経が掲載していましたので、転載します。
(※一部単位を分かり易くするため、#記号の後に追記しました)


日本人は恐怖ではなく真実に基づき行動を
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO50651160W3A110C1000000/?df=4
放射線と発がん、日本が知るべき国連の結論  2013/1/17 7:00
(2013年1月13日 Forbes.com)by James Conca, Contributor
 報告書によると、福島原発では非常事態に対応していた6人の作業員が0.25Sv(25 rem・#250ミリシーベルト)を超える放射線を浴び、170人が0.1〜0.25Sv(10 〜 25 rem・#100〜250ミリシーベルト)を被曝した。このうち健康に悪影響が出た者はなく、おそらく今後も影響は出ないだろう。
 福島原発で亡くなった6人の死因は、がれきに押しつぶされたり、海に流されるといった事故で、放射能とは一切関係なかった
 確かに0.1Sv (10 rem・#100ミリシーベルト)を超える放射線の被曝は健康に影響を与え、それは統計的に1Sv(100 rem・1000ミリシーベルト)に達するまで増加する。ただこの比較的高い線量域についても、十分に大きな母集団でない限り、影響は観察しにくい。
 それほどの規模の放射能事件、すなわち大勢が0.1〜1Sv (10 〜100rem・#100〜1000ミリシーベルト)の放射能を浴びたのは、第二次大戦中の原爆投下だけである。
 放射線の影響が明らかになりはじめるのは、1Sv (100 rem・#1000ミリシーベルト)以上の高線量を急激に浴びたときだが、そうした状況ですら、考え得る他の要素を排除しない限り、放射能を明白な原因と断定することはできない、とUNSCEARは説く。
 こうした見方が放射性廃棄物の処分にどれほど重大な意味を持つかは、別の機会に譲ろう。
 結局のところ、放射能への恐怖ではなく真実にもとづいて行動するように変わらなければ、われわれは日本、ベラルーシ、ウクライナの人々に責務を果たしたことにならないうえ、今後も見当違いのことに時間とカネを費やすことになるだろう。反核運動家や陰謀説が好きな人々は今回の国連の報告書を受け入れないだろうが、彼らはどのみち国連が嫌いなのだ。
(引用終了)


 ……何と言いますか、割と今日の主題全てが書かれている気がしますね。特筆すべき所を挙げれば、

  • 福島原発で亡くなった6人の死因は、がれきに押しつぶされたり、海に流されるといった事故で、放射能とは一切関係なかった。
  • 確かに0.1Sv (10 rem・#100ミリシーベルト)を超える放射線の被曝は健康に影響を与え、それは統計的に1Sv(100 rem・1000ミリシーベルト)に達するまで増加する。ただこの比較的高い線量域についても、十分に大きな母集団でない限り、影響は観察しにくい。
  • それほどの規模の放射能事件、すなわち大勢が0.1〜1Sv (10 〜100rem・#100〜1000ミリシーベルト)の放射能を浴びたのは、第二次大戦中の原爆投下だけである。

でしょうか。
 日本では年間当りの被爆量を100ミリシーベルトと定めています。ですが国連の報告書では、

『急激に250ミリシーベルト被爆した作業員達の健康は、現段階で影響はなくまた此からもないであろう』

だ、そうです。更に補足するのであれば。


@World Nuclear News
UN approves radiation advice
http://www.world-nuclear-news.org/RS_UN_approves_radiation_advice_1012121.html
The United Nations is to adopt advice on radiation that clarifies what can be said about its health effects on individuals and large populations.
A preliminary report has also found no observable health effects from last year's nuclear accident in Fukushima.
(国連は、個人や大規模な集団への健康への影響について語ったことができるかを明確にして放射線についてのアドバイスを採用することである。
予備報告書はまた、福島の昨年の原発事故から観察可能な健康への影響は認められなかった。)


 と、国連の資料を読む限りでは、福島の原発事故以来目に見える形での健康被害が無い、と言っています。
 加えてアメリカの――と言うか、世界的に有名なネイチャーと言う科学雑誌の見解。


Fukushima: Fallout of fear
After the Fukushima nuclear disaster, Japan kept people safe from the physical
effects of radiation ? but not from the psychological impacts.
Geoff Brumfiel 16 January 2013
福島原発事故の、恐怖感という副産物(2013-0116)
http://www.nature.com/news/fukushima-fallout-of-fear-1.12194
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この記事に寄せた解説・討論があって↓
http://bigthink.com/risk-reason-and-reality/it-is-time-to-hold-nuclear-fear-mongers-accountable
It is Time to Hold Nuclear Fear Mongers Accountable.
by DAVID ROPEIK JANUARY 17, 2013, 10:00 AM
放射線の恐怖を煽る怪物たちに、責任を問うべき時に来ている

It is time to be blunt. Angry, even. People and organizations that promote excessive fear should be held accountable for the harm that fear causes.
There are many examples. In this case, the finger is pointed at those who promote excessive fear of nuclear radiation. There is an egregious example playing out right now, in Fukushima Japan, described in an insightful report in the current issue of Nature
ネイチャーの記事が報告しているように実際の放射線の健康被害ではなく、過剰に喧伝され煽られた放射線への恐怖からくるストレスなどの副作用が問題視すべきレベルにある。それらの恐怖感の与える被害について、過剰に放射線の影響を煽る個人や組織は責任を問われるべきである。)


 ええっと“実際の放射脳の健康被害よりも、過剰に宣伝され煽られた放射線の恐怖からくるストレス”が問題となっており、過剰に煽る人間を非難していますね。
 まぁ検索して頂ければネット上だけでなく、新聞やテレビでも“自称福島県民”やら“反原発派”の方がある事無い事を吹聴しています。
 しかし実際の起っている健康被害は、“ゼロ”です。


福島の子どもの甲状腺嚢胞「放射線影響考えにくい」 東京でも同程度に嚢胞見つかる(2013-1130)
http://www.asahi.com/special/10005/intro/TKY201211300769.html
 福島県内で行われている子どもの甲状腺検査で、嚢胞(のうほう、液体入りの袋状のもの)が多く見つかったことに関連し、東京の病院で約3千人に行った検査でも、同程度に嚢胞が見つかった。伊藤病院(東京)の岩久建志医師らが30日、日本甲状腺学会で発表した。専門家は「原発事故前のデータも含めて比較されており、福島の子どもの嚢胞は放射線の影響とは考えにくい」と話している。
 発表によると、2003年から今年8月まで、同病院で甲状腺の超音波検査を受けた15歳以下の子ども2753人の結果を集計した。この結果、36%の子に嚢胞が見つかった。複数回検査できた189人の42%は嚢胞が小さくなったり消えるなど改善し、14%は大きくなるなどし、残り44%は不変だった。経過観察中にがんなど悪性の病気になる子どもはいなかった。

 旧ソ連チェルノブイリ原発事故後に子どもの甲状腺がんが増えた教訓から、福島県は18歳以下の子どもに甲状腺検査をしている。昨年度実施分の35%で、今年度は42%で嚢胞が見つかっていた。これまで、他地域と比較できるデータがないため、福島第一原発事故による影響か心配する声もあがっていた。
(以下略)


 衆議院選挙真っ最中だったので、此の結果をご存じない方も多いでしょう。そしたまた別の側面からの研究結果も発表されています。


黒い雨、がんリスク増えず 放影研、1万3千人 2012/12/08 00:00 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201212/CN2012120701002403.html
 被爆者の健康を日米共同で調査している放射線影響研究所(広島市、長崎市)は7日、原爆投下後に放射性降下物を含む「黒い雨」に遭ったとされる約1万3千人のデータを解析した結果、黒い雨に遭ったことでがんになるリスクの増加はみられなかったと発表した。
 黒い雨の影響をめぐる住民の調査は、長崎・西山地区で50人を調べた以外ではほとんど例がなく、広島と長崎の両方を含む大規模データの解析は初めてとみられる。
 ただ、データの比較方法など、解析の手法に専門家から批判の声も出ている。
(引用終了)


残留放射線は「誤差範囲」 放影研が見解(2012/12/08 00:00 【共同通信】)
http://www.47news.jp/CN/201212/CN2012120701002393.html
 被爆者の健康を日米共同で調査している放射線影響研究所(広島市、長崎市)は7日、原爆の核爆発から遅れて発生する「残留放射線」による被ばく線量は「誤差の範囲内」で、被爆によるリスク算出には影響しないとする見解を発表した。
 放影研は被爆者のがん発症リスクなどの計算で、爆発時に放出される「初期放射線」による被ばく線量のみを用いており、残留放射線量は用いていない。東京電力福島第1原発の事故後、残留放射線や内部被ばくに対する関心が高まり、放影研の手法やデータを疑問視する報道なども相次いだことから「このままでは存在基盤を揺るがしかねない」として見解を出したとみられる。
(引用終了)


ロシアの声 ・ The Voice of Russia(Japanese)
http://japanese.ruvr.ru/2012_09_06/fukushima-seshiumu-teika/
福島沿岸の放射性セシウム濃度、著しく低下(2012-0906)
 福島第一原発が立地する福島県の沿岸で、海中・海底の放射性セシウム濃度が著しく低下した。
 今日、調査結果をもとに東大生産技術研究所などが公表した報告書で明らかになった
(引用終了)


 以上の記事をまとめてみましょう。


  • 原発事故で被曝した作業員は一度に100〜250ミリシーベルト。しかし現在まで死に至った例はなく、健康被害も報告されていない
  • 国連は現時点に於いても放射線による健康被害は確認されていない
  • アメリカの科学誌ネイチャーも同じ。放射線被害よりも、其れを騙り煽る個人や団体が居る事で不安が広がり、其れによるストレスの方が深刻
  • 福島に住む子供の甲状腺に異常があると言う発表があったが、実は他の県でも変わりはなかった(福島だけが特別というわけではなかった)
  • 残留放射線の影響も発見されておらず、また福島県沿岸の海中・海底のセシウム濃度も著しい低下を見せている


 と、いった感じでしょうかね。
 私達福島に住む人間にとっては全てが朗報です。なんですが――さて、貴方は一体どれだけテレビや新聞で見ましたか?
 日本やアメリカだけでなくロシアの報道機関、はたまた国連が発表しているにも関わらず、そんな事実があった事すらご存じない方が殆どでしょう。私も匿名掲示板へ記事を引用された方が居なければ、知る事は出来ませんでした。
 小雪女史やAKB?の何とかさんの児童ポルノ問題よりも、私は“国内外の研究機関が福島の健康被害が皆無であり、嘘を吐いて不安を助長する団体は止めろ”と言っている方が、ずっと価値のあるニュースだと思いますが。

 そして相変わらず嘘と差別を撒き散らす、反原発の方々です。


「自民党にノーと言う」…九条の会の大江健三郎さんら、“脱原発”運動強化へ
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130110-00000056-jnn-soci


大江健三郎「原発再稼働は自殺行為だ!世論が圧倒的に脱原発を支持してるじゃないか安倍!」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/01/10/kiji/K20130110004950770.html


 大江健三郎氏を筆頭に、何故か反原発を謳いながら反自民と言うおかしな政治的集団へ成り下がっています。記事の内容は書く事すら吐き気を催すので割愛しました。
 そして彼ら反原発派の“程度”とは以下の記事が全てでしょう。



脱原発デモ、参加者増の兆し…主催者発表で5000人→13000人に 警察によると800人程度(2013-0112)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013011202000108.html
 東京・永田町で毎週金曜夜に続けられている脱原発の抗議活動が十一日夜、今年初めて行われた。主催者発表で夏場は十万〜二十万人に上った「官邸前デモ」は秋以降縮小したが、原発再稼働に積極的な自民党への政権交代を機に再び人波が増えているという。 
 主催する首都圏反原発連合によると、十一月末〜十二月初めは最も参加者が少なく五千人ほど。増加傾向に転じたことに、スタッフの戸原貴子さん(35)は「政権交代に危機感があるのでは」と推測する。「全員が毎回来るのではなく、ライフスタイルにあわせて入れ代わりに参加する形になってきた。初めて来たという人もまだおり、これまで届いていない層を開拓する方法を考えたい」と話す。
 八月以降、夫とともにほぼ毎回参加している東京都目黒区の渥美澄子さん(73)は「二人で来れば月数千円かかるし、日々の暮らしで精いっぱいの人は来られないでしょう。どんな思いで来ているのか、首相や議員に想像してほしい」と訴えた。

 主催者発表で、この日の参加者は約一万三千人。警察関係者は八百人ほどとみている。
(引用終了)


 成程、最低時には約5000人、しかし今では13000人にまで増えたから反原発派は増えている、と。
 でも警察発表では僅か800人、主催者発表のたった6%。しかも実際の人数の13倍だと平気で嘘を吐くような人間が、反原発派の全てだと思っています。


 ……正直、私はブログをやっていますが、実はあまり政治的な事はやりたくはないんですよね。嬉々として書いているように感じられる方も居るでしょうが、元々私は争いも嫌いですし、誰かを非難するのも(面倒なので)したくはないのが本音です。

 でも、ですね。私や私の住む福島県は“放射線の恐怖を煽る怪物たち”に囲まれています。彼らは新聞やテレビで嘘を吐き、そしてまたマスコミも検証や批判を加える事無く、怪物たちの言動を我先にと取り上げます
(其の殆どが科学的な裏付けや実証的なデータもなく、果ては福島県へ来た事の無い方も多いでしょう)
 対照的なのは“福島県の放射線量が低下し影響が微々たる物である、と言う報道が全くない”と言うことです。何故か“反原発派に取って都合の良いものは事実として広がり、其の逆は事実であっても広がらない”と言う最悪の偏向報道が成されています。
 具体的には子供の甲状腺データですね。

『福島県に住む子供の甲状腺に異常が見つかった!フクシマは終わりだ!原発を止めよう!』

と、一時期盛んに報道されていましたが、其の後“東京に住む子供たちも全く差がない”事が判明しても、彼らやマスコミは全く触れようとはしませんでした。
 結果“福島に住む子供の甲状腺異常”だけが浸透し、差別を生んでいく――等という、非常に馬鹿げた事態にならぬよう、私はHPを立ち上げ、広げようと拙いながらも筆を執りました


 以前宗教のセオリーという記事に於いて、“勧誘者は不安を煽って自分達へ依存させようとする”と書きました。全く以て反原発やマスコミとは“そう言う”人間なんですね。
 自分達に都合の悪いデータを取り上げず、どこからか持ってきた“内部告発”やら“事情通”を騙り、自身の売名やら商法へと繋げようとする、と。


 ……本当にお願いしたいんですが、此以上日本の足を引っ張るのは止めて下さい。私達被災者は只、震災以前の暮らしを取り戻したいだけなんです。只普通に、普通の生き方がしたいだけなんです。後生ですから嘘を吐いて不安を煽るのは止めて下さい。
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