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文化強制社会の終焉 〜スウェーデンの移民受け入れで破滅した理由〜

 タイトルが文化『強制』となっていますが、『共生』の間違いではありませんので。
 五月末、移民・医療国家として名高いスウェーデンで『暴動』が起きました。
(※外電さんいつも記事投下・翻訳有り難う御座います)


スウェーデン、ストックホルムの暴動、3日目に入るも沈静化せず FT(2013-0522)
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/9310c7d0-c222-11e2-ab66-00144feab7de.html#axzz2TxcqKX9a
Last updated: May 22, 2013 6:12 am
Stockholm riots spread in third night of unrest
By Richard Milne, Nordic Correspondent

Rioting in Stockholm spread to as many as a dozen suburbs in a third consecutive
night of unrest that has reopened the debate about how well integrated
immigrants are in Sweden.
Cars were set on fire all over the Swedish capital on Tuesday night and early on
Wednesday, while in several suburbs police and other emergency services were
pelted with stones, Swedish television reported.
スウェーデンのストックホルムで発生した移民と警官隊の衝突事件が3日めを迎えても収束せず、首都での自動車への放火や投石が続いている。このことから移民の同化政策についての議論が起こっている。

The rioting was apparently sparked after police last weekend killed a 69-year-old
man accused of brandishing a machete. About 100 people were involved in clashes
with the police on both Sunday and Monday nights.
事件の発端は先週末に起こった警官の、山刀(ナタ)を振り回していた69歳の男性を殺した事で、100名近い群衆が警官隊と衝突、日曜夜から騒動が続いている。

On Tuesday night, fires were reported in Husby, the neighbouring suburbs of Tensta
and Kista, as well as Jakobsberg, Sollentuna, Norsborg, Varberg, Skarpnack,
Skarholmen, Fittja and Bredang, according to SVT, Swedish public television.
火曜の夜には首都近郊の郊外の幾つかの都市で放火が起こっている

“It is very similar to what we have seen in London or Paris but not yet on that
scale. But it is a sign of a similar problem; it is a sign of failing integration,”
said Per Adman, associate professor at Uppsala University, before the latest unrest.
ウプサラ大学のPer Adman准教授は「起こっていることは規模的には違いがあるがロンドンやパリの暴動と全く同じで、移民同化政策の失敗のサインだ」という。

Experts say that while the Nordic country successfully integrated its immigrants
in the 1960s and 1970s it has struggled to do so in the past decade, with many
blaming a lack of jobs for low-skilled workers. Youth unemployment was 25.1 per
cent in March, above the EU average, even as the overall rate was 8.4 per cent
and below the average.
専門家は北欧諸国は60年代70年台には移民の同化政策で成功していたが過去10年においては失敗していると言い、未熟練労働者の失業問題が原因という。スウェーデンの若者の失業率は3月に25.1%でEU平均よりも高く全体の失業率も8.4%に達している。
(引用終了)


ストックホルム郊外のムスリムの若者の暴動について、英語版のスウェーデン・
ニュースの記事。暴動の被害にあった郊外の都市の住民らに取材しているもの

http://www.thelocal.se/48064/20130522/#.UZ00I7UxuSo
Stockholm riots: a view from the street in Husby
Published: 22 May 13 17:46 CET

However, she believes the young people involved are using the incident as
an excuse to cause trouble. "They've just waiting for the smallest reason
to take their frustration out on the police," she said.
"I don't know why they think police are their enemies? They aren't their
enemies. They're doing their best to protect us."
She feared the unrest of recent days would further damage the area's reputation.
"It's a real shame that this has happened. We already have a bad reputation.
People think, 'Husby, ooohhh, scary!' This just makes things worse."
---------------------------------------------------------------------------
住民が警官による移民の男の射殺を行った事は真の暴動の理由では無くて、職がなく何もなすべきことのない移民の若者たちが、事件をきっかけに不満をぶつけて暴れているだけだというのは興味深い。移民政策と「福祉漬」は移民二世の都市暴動を生むレシピと思える。(このシンドロームは英国にも見られる)
(引用終了)


 で、記事を投下して下さる方は、此の記事へ冠してこう仰っています。


 皮肉なことに、この手の「移民二世の若者の都市暴動」というのは、英国とかフランスとかスウェーデンとかの「先進国」の「高度福祉国家」の「多文化主義的」環境で起こる。
 途 上国なら移民は食うために何とかしないといけない(社会福祉が行き渡らない)ので警官相手に暴動をやっている暇はないし、そういうことをしても何の得にも ならず、ヘタすれば国外追放されてしまう。移民にやさしい福祉国家が二世を甘やかして(でも職はない)いるために、暇をもてあました若者が鬱憤バラシのス ポーツの――
(以下略・引用終了)


 まぁ何処かで聞いたようなお話です。日本国内でやっている『反原発運動デモ』やら『レイシストしばき隊』のような運動の縮図ではないでしょうか?


スウェーデンの都市暴動は非階級的(非格差的)なスエーデン社会のイメージを貶める
http://rendezvous.blogs.nytimes.com/2013/05/24/riots-dent-image-of-swedens-classless-social-model/
VIEW FROM EUROPE MAY 24, 2013, 7:45 AM Comment
Riots Dent Image of Sweden’s Classless Social Model
By HARVEY MORRIS

優等生のようなスウェーデンが・・
移民に許容的なスウェーデンはアフガニスタン、ソマリア、シリアなどの難民を受け入れ、7人に一人が移民。しかし多くの移民は低賃金労働に甘んじ、特定の大都市周辺部の貧民地区に集中する傾向があって・・
反移民政策を掲げるSDPは世論調査で第三位につけている。都市暴動は政府の無責任な移民政策のためだという。政府の左翼の陣営では社会福祉の低下が移民の教育や就業機会を奪っていて移民を差別化し、それが暴動の原因だという。
(引用終了)


 スウェーデンの社会を移民が破壊していると。7人に一人が移民とは、随分思い切った政策ですが。
 ついでに日本の新聞も。極めて遅い上に分析も不的確です。他の国のメディアが「福祉漬け」になった怠け者の犯行、たどするの対して、「移民=差別」で固定されているのは嘆かわしい事です。


「移民の町」で暴動=6日目突入、失業・差別背景に−スウェーデン(2013-0525)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013052500075
 スウェーデンの首都ストックホルム北西の移民が約8割を占めるヒュースビーで、人種差別や失業に不満を持つ若者らによる暴動が発生、24日で6日目に入った。
 中東やアフリカなどの紛争地から移民を多く受け入れているスウェーデンは、移民が全人口の約15%を占めるが、今回の暴動は移民が社会に溶け込めていない実情を浮き彫りにした形だ。
 暴動の発端となったのは、なたを振り回していた69歳の住民を警官が射殺した事件。これが、警官による人種差別などを訴える若者の間で怒りを引き起こし、建物に次々放火するなどの暴動に発展した。
 周辺地域にも波及しており、米英政府はこの地域への渡航自粛を呼び掛けている。
(引用終了)


 スウェーデンの現状を分析した記事をどうぞ。勿論、今回の移民暴動と多文化強制社会についてです。


スウェーデンの多文化主義のつまずき By Soeren Kern(Gatestone研究所)
http://www.realclearworld.com/articles/2013/05/24/swedish_multiculturalism_goes_awry_105184.html
May 24, 2013
Swedish Multiculturalism Goes Awry By Soeren Kern

 スウェーデンは2013年中に1.8万人のシリア難民の受け入れを計画。スウェーデンへの難民流入は週あたり1250人だが、これは政府の計画する受け入れ能力である週あたり500−700を上回る。
 ウェーデンは難民に無償の住居と社会福祉を提供。しかし難民の多くは高いレベルの教育を受けておらず就職は難しい。
 この結果難民は都市の一部に出身国ごとの地域を作るようにして生活し、これらの現象の副作用として非ムスリム以外にはオフリミットのno-go zonesというのもできている。
 一部のno-go zonesは、マイクロ国家のようになっていて、イスラム慣習法(シャリア)によって統治され、スウェーデンの警察や消防でさえ活動の困難な準自治区のようになっている。
 多文化主義を掲げ、それを実践してきたスウェーデンであるが、その多文化主義政策へのダメージがすでになされてしまった。
(引用終了)


 成程、『移民を広く受け入れ、社会保障を施しても、移民は同化せず、それどころかスウェーデン内に独自の国家を作ってしまった』ですか。

 これが『多文化強制社会』の終焉です。「移民を受け入れよう!移民は大切だ!スウェーデンを見習え!」などと巫山戯た物言いをしていた日本のマスコミ、並びに自称文化人の皆さん、これに関して如何お考えでしようか?
 以前アメリカ移民に関して「人種のサラダボウル化(混ぜようとしても固まってしまう)論」を上げましたが、スウェーデンの場合はより顕著な結果で、しかも大失敗しました。

 断言しますが、『基本的に移民は同化しない』ようですね。あぁいえ、仰りたい事は分かります。移民として成功している人間も多く居る、それもまた事実なのでしょう。

 ですが『実際にスウェーデンの移民政策は破綻』しています。それが、現実。


 そして同国の野党、反移民政策を掲げるSDP党首(恐らく日本のマスコミが報道する時には“極右”政党と呼ばれるでしょうが)は以下のように述べています。


スウェーデンの野党、反移民政策を掲げるSDPの党首、インタビューに答えて
http://rt.com/news/sweden-riots-police-eu-multiculturalism-805/
「スウェーデンはヨーロッパのどの国にもまして移民の同化と福祉につとめ、数十億ドルを移民の生活の質の向上に費やしてきた」とSDP党首のMarc Abramssonが英テレグラフ紙に語っている。
「しかしながら、スウェーデンにはエスニックグループがスウェーデンの社会に同化しようとしない場所があって、彼らは警察や消防を国家の手先と見て攻撃する。多文化主義は人間の行動がどういうものに成り得るかを認識していない。これは人種差別とは関係のないことだ」
(引用終了)


 移民は可哀想とか、移民だから手厚く持てなそう、と言う時代は終わりました。そもそもすればするだけ、彼らはつけあがり、高慢になり、徒党を組んで暴動を起こします。
 繰り返しますが、多分共生社会とは只の幻想なのでしょう。元から居た人間へ対して『他文化の受け入れの強制』をしておきながら、スウェーデンが得られたものは、何でしょうか?

 それは暴動で国の経済やイメージを大きく失墜させ、自治権を失い、没落していくのを只眺めるだけ。そんな対価しか得られなかったのです。


文責;弾犀@奇蹄類


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