header
 トップへ | 此のサイトについ | ご意見・ご要望のメール

偽善者達の宴 〜辛坊治郎氏の太平洋ヨット横断〜

 私は『偽善者』と言う言葉が好きではありません。例えば資産家が慈善団体へ寄付するのに対して、よく此の言葉が使われます。
 まぁ否定はしませんが、仮に資産家が寄付をしなかったらしなかったで、「ケチな人間だ」と罵るのでしょうから、どうかと思われますが。
 資産家の小遣いと一般人の募金額、どちらがその人間にとって時間や労力を割いているのか、と聞かれれば一般人の方でしょう。

 そうですね。某アイドルのファンが二人居たとしましょう。片方が社会人、もう片方が中学生。
 社会人は小遣い全てを遣ってCDを10枚買いました。中学生も同様にCDを1枚買いました。

 どちらの方がそのアイドルを好きだと思いますか?共に小遣いを使い切っているのだから同程度――と、判断されるのでしょうが、実際には10枚買った方が大事にしていると評価されるでしょうね。
 私の意見としては――まぁ此の記事の最後で。


 さて、私がこの世で最も忌諱している人間、辛坊治郎氏を取り上げたいと思います。ご存じでない方は過去の記事をどうぞ。


サイトを始めた切っ掛け  〜サブプライムローンとマスコミ〜

たかじんのそこまで言って委員会
http://www.youtube.com/watch? v=nI0Vy_FLOlE (7分20秒頃から辛坊氏の該当場面)
番組司会の辛坊治郎氏(当時読売テレビ解説委員)の発言

「お父さんも自殺されてるし、ああいうこと(「酩酊」会見など)を
何回も何回もTVで放送すると、本人は自殺の恐れがあるから、
もうこの辺で止めといてやろうやないかという話になるじゃないですか。
とんでもない話だと思います。あんなものはね ××××(放送自粛音)と
思いますよ。あんだけ国際社会に恥かいてね、オメオメねぇ
オメオメ有権者の前にもういっぺん出るなと!
もう二度と再びたぶん出られないと思う・・。
出てきたら必ずあのVTR(「酩酊」会見など)を流されますからね。
その意味では世の中にはやってはいけない事があるんだって。」
(以上引用終了)


 『自民党の中川昭一元議員へ対し、公共の電波を使って自殺しろ』と発言した、私が知る限り最低最悪の人物です。
 まぁ語ると長くなるので止めますが、この夏、辛坊氏が盲目の男性と一緒に太平洋のヨット横断へと乗り出しました。
 福島県いわき市にある港から出発されたのですが。


辛坊治郎さん 声つまらせ救助に感謝「この国の国民で良かった」
ソース:スポニチ Sponichi Annex 2013年6月21日 22:52
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/06/21/kiji/K20130621006060391.html
 ニュースキャスター辛坊治郎さん(57)と全盲のセーラー岩本光弘さん(46)の乗った小型ヨットが太平洋横断中に遭難した事故で、海上自衛隊の航空機に救助された2人が午後10時半ごろ、神奈川県の海自厚木基地に着き、会見を行った。
(以下略・引用終了)


 無事に帰って来られたのは僥倖です。
 まぁそれはさておき、ネットを中心に辛坊氏への批判が高まりつつあります。


辛坊さん、莫大な救助経費の負担発生せず
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20130622-1145936.html
 太平洋横断に挑戦していたフリーアナウンサー辛坊治郎氏(57)と全盲のセーラー岩本光弘さん(46)の小型ヨットが21日朝に浸水、救助要請を出した。同日午後6時過ぎ、海上自衛隊の救難飛行艇が現場海域で救命ボートに乗った2人を救助した。
 海上自衛隊によると、第2管区海上保 安本部・本部長からの災害派遣要請を受け、自衛隊法にのっとり出動したため、辛坊氏らの費用負担は発生しないという。今回は航空機が海上保安庁航空機1 機、海上自衛隊救難飛行艇2機と3機が出動し、飛行時間は計10時間以上。飛行機の規模は違うが5人乗りのジェット機を1時間チャーターした場合の費用は 約60万円。
 費用負担が発生した場合は燃料費や人件費を含め莫大(ばくだい)な金額だと考えられる。
(引用終了)


 まぁまぁ人命救助ですし、そもそも台風が近づいていたのにどうしてこのスケジュールで出発しなくてはならなかったのか?という疑問もありますが、辛坊氏は(恐らく)日本国籍を持っているのでしょう。
 従って『過去、自衛隊をひたすら口汚く罵っていた』としても、辛坊氏は救助される権利を有している――ん、ですが。

 ここへ来て、『辛坊氏の無謀な太平洋ヨット横断は、24時間テレビの企画の一環だった』と言う疑惑が浮上しています。


 まずスケジュール面ですね。現在は辛坊氏が削除してしまったご自身のブログの中に、以下のような記述がありました。


・辛坊さんが削除した6月14日のブログ記事
http://news.livedoor.com/article/detail/7792417/
「完璧に整備したと皆が思い込んでいた エオラス号にいくつかの問題点が見つかったんです。まず一つは、船の舳先に突き出ている大きな棒、これをバウスプリットって言うんですが、この根元から少 量の漏水が発見されました。エオラス号には既に太平洋横断用の資材をすべて積み込んでいたために相当喫水が下がっていて、台風の余波のうねりに舳先から 突っ込んで派手に海水をすくい上げる局面が何回かあったんですが、この時バウスプリットの止水に不具合があって、水が漏れることが分かったんです。当初、 この2日間で舳先をすべて解体して、充填剤を入れなおすことも計画されたんですが、様々なリスクを計算した結果、内側からの充填で対処することになりまし た。余程荒れた海でない限り漏水しませんし、エオラスの設備で簡単に排水できる程度のものですから、これで、まず大丈夫でしょう」
(引用終了)


 つまり『スケジュールを優先して出港した』という問題が持ち上がっています。実際に辛坊氏らがリタイアした理由は浸水、つまり杜撰な対応が徒になった結果です。そこまでしてする必要性があったのでしょうか?
 ゴールする時期が予め決まっていて、8月の終り頃、つまり24時間テレビで中継するにはピッタリだったのかも知れない、と。

 しかも『何故か辛坊氏のブログではついていたスポンサー会社を全削除した』と。


スポンサー隠蔽済み
http://www.b-sailing.com/

キャッシュ
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:RpA2bkyFN3wJ:www.b-sailing.com/archives/date/2013/06/13+%E6%AF%94%E4%BC%81%E3%81%95%E3%82%93&cd=8&hl=ja&ct=clnk


協賛スポンサー一覧
スカルプD
JT
FURUNO
ハウス食品
金芽米


 おかしな話ですね?
 そしてまた事前に辛坊氏のインタビューでの話。


辛坊治郎 50代のリセット ブラインドセーラーとヨットで太平洋横断へ!
談・辛坊治郎×比企啓之(吉本グループの元社長)
2013年04月02日(Tue)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2658


 比企啓之氏とは吉本興業の元社長、そして『アースマラソン』のスタッフでもあります。
 アースマラソンとは吉本興業の間寛平氏がマラソンとヨットで世界一周を果たした――と言う『企画』です。
 その中に比企氏の名前が出て来ました。


比企啓之 - よしもとデベロップメンツ代表取締役社長。寛平の元マネージャーでヨットに同乗するパートナー。洋上における動画の撮影、ブログの更新を行っている。


 そしてアースマラソンを支援した(スポンサーになった)企業の一覧。


TOYOTA
ニューバランス(ニューバランスジャパン(日本法人))
アミノバリュー(大塚製薬)
KDDI
伊藤超短波
金芽米(トーヨーライス)
CONTAC(グラクソ・スミスクライン)
NIPPN(ニップン、日本製粉)
ヘリーハンセン
ヤンマー
スカルプD(アンファー)
FURUNO(古野電気)
SUUNTO
OAKLEY
チケットぴあ(ぴあ株式会社)
ブルークローバーキャンペーン運営委員会
福岡地所(西日本シティ銀行グループ)
レオパレス21


 正直、私個人は芸人として間氏が好きなのですが――『この企画は一体何がしたいのか?』という感想を抱いていました。
 特にチャリティを訴える訳でもなく、個人がスポンサーを募って世界一周ですか?はぁだからそれが何か、と。
 その割にはテレビや新聞で取り上げられ、明らかに公共の電波の無駄遣いであると思いましたが。

 今回の辛坊氏の太平洋ヨット横断にも一枚噛んでいたらしく、そもそもヨット自体が氏の持ち物である、と言う話も流れています。
 要は今回の事件、局・企業・辛坊氏(元々読売テレビ局のアナウンサーであり、解説委員)によって作られた茶番であった、と。


 さて、では長くなったので結論を――障害者を食い物にするな、チャリティで金を稼ごうとするな、と。
 以前からずっと指摘されていた事ですが、24時間テレビでは出演者へ対してギャランティ(報酬)が発生します。当然24時間テレビへ対してCMを出している企業が、局側へ支払っているからです。

 私は此こそが偽善であると断言します。

 冒頭に上げた金持ちと一般人が寄付する話、私はどちらも偽善ではないと思います。
 額の大小はあれど、また役に立つ立たないのレベルの差はあるでしょうが、どちらも『他人へ対して身銭を切った』と言う一点で評価出来ます。また評価されるべきだと思います。
 それは偽善ではなく慈善である、と私は誰が文句を言おうとも、募金する方を擁護します。
(例えそれが節税目的であろうとも助かる人が居る上、人の内心を個人が決めつけるのはよくない事ですし)

 対して24時間テレビや辛坊氏の行動は『偽善』です。

 例えば障害者を取り上げ寄付を募るのは良いと思います。また彼らへの理解が深まるように、宣伝――と言うか、周知させるのも良い事でしょう。

 ですが、彼らの姿を面白可笑しく取り上げ、無謀なチャレンジをさせ(下手すれば今回の件、辛坊氏だけではなく同乗者の方の命も危なかった)、自分達はスポンサーからの資金で肥え太る――それが、偽善と呼ばず何と言うのでしょうか?

 もしも偽善と呼ばれたくないのであれば、スポンサーからの報酬を全て寄付し、出演者や局のスタッフ全員をボランティアで使えば問題ない筈ですよ?
 ……尤も、採算が取れないと分かればマスコミは、チャリティ番組など打ち切ってしまうでしょうが。

 貴方は、彼らを、信じますか?



文責;弾犀@奇蹄類


人気ブログランキング様へ参加致しました。記事にご賛同・ご理解頂いた方は、下記バナー画像をクリックして下さると私のブログへ票が入ります。どうぞ宜しくお願い申し上げます)
inserted by FC2 system