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現実を把握する能力“すら”ないマスコミ 〜冷たい戦争〜

 日本のマスコミははっきり言ってゴミ以下だと思います。特に朝日新聞。
 今週(14年3月の第五週)の水曜日ぐらい?に載った社説、『ロシアは自制を』的な内容だったのですが、まぁ酷いのなんのって。あまりに酷いので転載するのも嫌です。
 前半ぐらいは『国際法上でも間違ってるし、ロシアは止めなさい』と書かれてあるのですが、途中から何故か日本とアメリカの名前が出て来ます。
 で、出た結論が、

『日本とアメリカはロシアへ積極的に働きかけをしなければいけない!』

でした。はい。
 具体的な方法は何一つ書かず、しかも今回は侵攻した側(国際法上如何ではなく、少なくとも軍を動員して領地を得た方)を非難するのでもなく、『解決は方は日本とアメリカが考えろ!』……もう、頭が痛いというか、悪いというか。
 朝日新聞の記者の年収は約1500万円、それだけ貰っているにこんなどうしようもない記事しか書かない――いや、書けないんでしょうね。

 だって彼らには『現実を把握する能力すらない』んですから。


 さて、今日は海外の記事を幾つか見てみましょう。外電さんには深く感謝を。

 まずお金の話。『帝国主義が世界経済と平和を維持していた』という内容。


ROBERT D. KAPLAN MAR 19 2014, 9:06 PM ET
アメリカの帝国主義を擁護する立場から ROBERT D. KAPLAN アトランティック
(2014-0324)
http://www.theatlantic.com/magazine/archive/2014/04/in-defense-of-empire/358645/
In Defense of Empire
 世界の東西を問わず歴史において、安寧秩序というのは多くの場合、帝国によって与えられてきたのだ
 グローバリゼーションは海上交通の安全の保証やエネルギーはじめ物資の交易を保証することに、つまりアメリカ海軍に、依存している。それがなければ、グローバリゼーションはなく、ダボス会議もない。
 (ナチスや共産主義も帝国主義か?というと)
 ナチスや共産主義者は第二義的な意味での帝国主義者であって、彼らは民族主義なりイデオロギーなりに夢中になった、ラディカルなユートピアンというべきだ
 アメリカの帝国への道は1898のスペインとの戦争とフィリピンの獲得にはにまり、WWIIを経て。レビヤタン(聖書にある巨大海獣)の如きものになった
 帝国主義を批判する人はその悪をいうのだが、その悪しき帝国主義のもとで展開される外交政策には重要なメリットがある。帝国主義の問題は、それが悪であるとかいうことではなく、その維持に巨額の費用を要することである。
 オバマ大統領というのは、アメリカの最初の、ポスト帝国主義の大統領 であるので、彼は日本とか、サウジアラビアとか、イスラエルなどの同盟国がアメリカに依存する度合いを減らしたいと思う。それら地域のパワーバランスの維 持に消極的である。彼はアメリカの敵に対向するに、軍の展開ではなく、無人攻撃機を使う。
(後略)


 ……まぁ、皮肉なものだと思いますよ。ブッシュ前大統領の時代を思い出して下さい。
 彼は幾度かの戦争を起こしました。アフガニスタン、イラク、遠回しに(経済制裁も含めれば)シリアや北朝鮮も含まれるでしょうか。
 あの時代を『平和』だったでしょうか?それとも『血なまぐさい』?さて、どちらでしょうか?

 私は『比較的落ち着いていた』と思いますよ。中国やロシアのようなならず者国家も含め、世界がアメリカを脅威に思っていたからです。
 私が何度も取り上げ、そして日本のジャーナリストを『偽善者』と罵る根拠としている、チベット・ウイグル問題がありますが、あれですら当時は『それなりにまとも』でした。
 あなたの目についてきたのはここ数年、そう、彼らが武装蜂起したり抗議のための焼身自殺を始めてからでしょうか?

 ……なんて言うんでしょうね。今回のクリミア半年でもそうです。西側――我々は前政権がクーデターで崩壊した際、国連主導で平和維持のために軍を送るべきだったのです。勿論、そこには日本やアメリカ、EUだけでなくロシアや中国のようなあちら側も。
 そこで監視を続けながら、新政府が出来てからゆっくりと撤退を計る――それが、一番落としどころとしては良かった。今にして考えれば――限りなく後出しジャンケンですが、そう思います。

 「Show the Frag」でしたっけ?「日本も姿を出せ」と湾岸戦争時には言われた気がします。
 当時、私は激怒した憶えがあります。なんて傲慢なんだ、そして自衛隊は海外で活動してはいけないと。
 しかし、実際の所、年を重ねるにして漸く『過去の私がどれだけ愚かであったのか』を悟るようになりました。
 全ては当たり前の話です。平和維持のために行動する者と口先ばかりで何もしない者、どちらが信を置けるかは言わずもがな、ですね。


 そしてもう一つ、『安全保障とエネルギーの話』です。


Western energy disarmament is proving suicidal.
By William Tucker ? 3.21.14
西側諸国の、エネルギーの武装解除は、自殺的であると証されつつ有る(2014-0322)
http://spectator.org/articles/58462/roots-russia%E2%80%99s-revanchism-%E2%80%94-energy
 プーチンが大統領就任した1999年のロシアの石油輸出は$41Bで、エリツインの時代のロシアの破産も$40Bの負債の支払不能による。今日のロシアの石油輸出は $410Bである。ロシアは天然ガスで世界第二の生産国になり欧州の需要の30%を満たすようになった。
 Gazpromは太平洋岸に天然ガスのパイププラインを建設中でアジア向けのビジネスを計画している。石油とガスの輸出はロシアの国家予算の60%をカバーしている
 拙い事に西側世界の2つの重要な同盟国であるドイツと日本が脱原発によってエネルギー安全保障の脆弱性を高めている
 日本 は昨年、天然ガス輸入に$68Bを費やし、これは$112Bの貿易赤字の半分以上である。ドイツはもっと酷くて原子力や火力を信頼性の低い太陽光と風力で 置き換えようとしている。先週、ドイツの第二位の電力会社であるRWEは戦後初の赤字を出していて、同社は石油とガスの事業をロシア人オリガキーの Mikhal Fridmanとドイツ人のGerman Khanに売却した
 ロシアと中国は原子力発電の技術開発に投資していて、ロシアは小型モジュラー原子炉を遠隔地のシベリアの田舎で、バージに乗せて浮かべている。
 中国は20基の原発を建設中で、トリウム原子炉を開発している。ロシ アと中国は、それら原子炉を世界に輸出する事になるかもしれない。実際、ロシアはイランに原発を輸出している。それは温暖化対策として優れていて、西側と 中国・ロシアとのエネルギーギャップは広がりそうである
(引用終了)


 西側代表である日本とロシアが反原発で技術が先詰まりになっていく中、ならず者国家にはその制約がないため好き勝手出来ると。
 思えば『日本の反原発団体も胡散臭い』ですよね?『何故か中国と韓国の原発には黙りで、日本国内だけを目の敵にしている』所が特に。
 PM2.5の顛末を見るに、彼らがどれだけ無責任で厚顔無恥なのかは理解出来ると思います。


 さて、オバマ大統領は『ノーベル平和賞を貰った大統領』となりました。しかも任期が始まった矢先に。
 その功績としては『積極的に核の削減を打ち出した』――と、言われていますが、さて、どうでしょうね?
 彼は教科書にどう書かれるでしょうか?『平和を守った偉大な大統領』か、それとも『平和に固執して戦争を産んだ愚かな大統領』か。

 理想を追い求めるのも結構、武器のない平和な世界とやらも大いに結構。否定するつもりも毛頭なく。
 ではそう言う方に一つだけ質問を。

『クリミアがロシアに侵攻されたのは、ウクライナが核を持っていなかったから?それとも軍を持っていたから?』


文責;弾犀@奇蹄類


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