header
 トップへ | 此のサイトについて | ご意見・ご要望のメール

憲法九条を考える 〜解釈変更での集団的自衛権について.〜

 集団的自衛権を関して色々言われているので、取り上げたいと思います。
 まず『集団的自衛権が国連憲章で認められた権利である』と、皆さんはご存じでしょうか?



国際連合憲章第7章  Chapter VII of the United Nations Charter
国際連合憲章第7章(こくさいれんごうけんしょうだいななしょう、Chapter VII of the United Nations Charter)は、「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」を定めている。

■概要
 国際連合安全保障理事会は、平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為の存在を決定し、勧告を行うとともに、非軍事的強制措置・軍事的強制措置をとるかを決定することができる(第39条)。
 また、措置を決定する前に、事態の悪化を防ぐため、暫定措置に従うよう関係当事者に要請することができる(第40条)。軍事的強制措置は、安全保障理事会と加盟国の間の特別協定に従って提供される兵力・援助・便益によって行われる(第43条)。
 国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が必要な措置をとるまでの間、加盟国は個別的・集団的自衛権を行使できる。加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない(第51条)。
 このほか、第47条で、国連軍の指揮を執る軍事参謀委員会の設置に触れられている。
(引用終了)


 大事な所を抜粋すると、

国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が必要な措置をとるまでの間、加盟国は個別的・集団的自衛権を行使できる。加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない(第51条)。

つまり『国連加盟国であれば、誰でもどこの国とも集団的自衛権を発動出来る』んですよ。今、この時間この状況下であっても、です。
 更に言えば『集団的自衛権とは国連も認められている“権利”であり、全ての加盟国が有している』と。

 つまり『現時刻、日本も集団的自衛権を発動しようと思えば法的に可能である』と言う事です。分かりますよね?
 また憲法との齟齬を訴える方も居るでしょうが、『国家内法と国際法、どちらが優先順位が高いか、首の上に頭がついてる人であれば理解出来る』かと思います。

 でもまぁ?急に変えるというのに反発を覚える方も居るでしょう。他の国が是としているからと言って、日本もそう習うべきとは限りません。私もそう思います。
 また安部総理並びに現政府が解釈変更に急いでいる――そう、感じる方も居るでしょう。それは私も理解しますし、少なからず共感もします。

 では『何故か?』と考えた事はおありでしょうか?具体的に安部総理は何を考えているのか?何を思ってそうしようとしているのか?
 生憎、私は安部総理では御座いませんので、総理が何補考えているのかは分かりません。
 どこかの下らない週刊誌や捏造新聞のように、総理の考えを(身内でもない)第三者がペラペラ喋るのは筋違いですからね。

 ですが、ある程度推測する事は出来ます。それは『現実』を見れば分かると思います。


 それは『中国という帝国主義を掲げたファシズムの亡霊の脅威』が身近に存在するからです。『差し迫った脅威へ対し、安全保障を高めるために集団的自衛権を結ぼう』と政府は思っているのでしょう。
 実際に、南沙諸島、西沙諸島への中国の侵攻、武力により平和を蹂躙する行為は後を絶たない。と言うか現在進行形の危機にあります。
 中国はクリミア半島、ウクライナ東部の独立問題でもロシアに同調したように、『結局はスーツを着たヤクザ』でしたね。


 あぁ『憲法九条』教の方もいるでしょうね、念仏を唱えれば世界が幸せになったり、世界から争いがなくなったり、信じるのは勝手ですが。
 でも、『彼らの理想は妄想の域を出ていない』のもまた確かでしょう?彼らが彼らの理想――『九条があれば侵略も侵攻もされないという“狂信”』は、絵に描いた餅でしかありません。
 もしも本当に効力を持つのであれば、チベット・ウイグルで繰り返されている中国共産党の苛烈な民族浄化、中東問題、ウクライナ紛争、南スーダンでの内戦を納めればいいでしょう。出来るものであれば。
 現地へ入って平和活動する九条教徒が皆無である以上、結局九条の会や彼らから派生する平和団体というのも、平和な日本で反撃しない日本政府にしか抗議しない人達です。

 『こうしている間に人命が失われているような所』には行かず、かといって現在進行形で民族浄化や圧政下に置かれている中国や北朝鮮も無視、韓国による日本人へのヘイトスピーチも聞かない振り。
 彼らが悪者にしているのは、いっつも日本だけ。日本が悪くて他が善良。おかしいでしょ?

 同様に考えてみて下さい。『安部総理が今ここで集団的自衛権を容認する方向』へ動いているのも、日本にとっての明確な敵国である中国が、海外進出をしようとしているからです。それ以外にどんな理由があると?
 ……いやまぁ?『日本がアメリカの戦争に巻き込まれるぞ!』と言う人は言うでしょう。私も正直な話、多少憂慮していますが。

 ですが、それは別に『中国という脅威が無くならない限り、アメリカとは安保条約を続けなければいけない』ため、どうやっても切り離す事は出来ない問題なのです。
 ……長々語ってましたが、この問題は実にシンプルですよ。それ以上でもなく以下でも無い。

『必要だから、する』

 それだけの話です。
 少数の人間が国民の同意も得ず、急ごしらえで作った『日本憲法』。それが悪いとは言いませんし、どちらかと言えば気に入ってすらいます。
 けれど『絶対に変えちゃいけない!解釈すらもダメだ!』とするのは、タダの狂信であると私は考えます。完全な宗教だと。

 それだって平和な時代であれば良かった。けれど、今は、違う。
 中国や北朝鮮というならず者国家に囲まれ、ウクライナのような正義が大国同士のパワーゲームで押し切られる時代――いやまぁ、別に戦前の大陸では珍しくもありませんがね。

 繰り返しますが、必要だから、する。それだけの話。



文責;弾犀@奇蹄類


人気ブログランキング様へ参加致しました。記事にご賛同・ご理解頂いた方は、下記バナー画像をクリックして下さると私のブログへ票が入ります。どうぞ宜しくお願い申し上げます)
inserted by FC2 system