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アメリカのリベラル 〜トランプ報道を考える〜

 もう少しでアメリカ大統領選挙ですね。何故か「討論会ではヒラリー圧勝!トランプは何も言い返せなかった!」とメディア合掌しているのに、支持率は拮抗していたりします。
 ぶっちゃけどっちも日本にとっては問題のありそうな候補ですが、決めるのはアメリカ国民です。

 さて――また最初に断っておきますが、私はトランプ候補を支持していません。ヒラリー候補よりは好きですが、今回書くのは『それ以前の問題』だからです。
 というのも……あぁ、テレビの司会者と話してたオフレコの会話?「お金があれば女性は〜」みたいな話が大統領選終盤になって出てきたり、また同じく大統領選終盤になってトランプに猥褻な行為をされた――それも10年前〜30年前の被害者が続々と名乗りを上げてきました。
 気持ち悪いです。というか被害が本当であればトランプは然るべき裁きを受けなければいけませんが、今までそれこそ10年単位の時間があるのに、しかも超絶訴訟大国のアメリカで放置されていた、というのがどうも。
 はっきり言って嘘くさい、胡散臭いと思うのは私だけでしょうか?

 決してトランプ候補も誉められた人格はされてないような気がしますが、それにしたって今のアメリカの報道がおかしいと私は感じます――それは、2009年の、民主党の政権交代の時の空気に似ているような、と。
 議論で敵わない、政策を持ってない、どうしても真っ向な方法からでは勝てない……そういう時、手にするのは人格攻撃ですね。
 具体的にはカップ麺の値段、漢字の読み方、生まれ……どう考えても差別として思えないことを揶揄し、徹底的に議論を逸らす。
 「相手は○○だ!○○だぞ恥ずかしい!」と、政策議論そっちのけでレッテルを貼って貶める。そんな手口です。

 実はトランプ候補も「オランウータンの息子」とテレビで揶揄されています。


不動産王トランプ氏、「私はオランウータンの息子じゃない」 | ロイター
http://jp.reuters.com/article/tk0611423-trump-maher-lawsuit-idJPTYE91B00O20130212
 米不動産王ドナルド・トランプ氏が、「自分はオランウータンの息子ではない」として人気テレビ司会者のビル・マー氏を相手取って訴訟を起こしている。
 事の発端は、マー氏が先月に出演したテレビ番組内で、トランプ氏の髪の色はオランウータンの毛の色のようだとからかい、トランプ氏の父親がオランウータンではないことを証明したら慈善団体に500万ドル寄付すると口にしたこと。
 トランプ氏は昨年の米大統領選中、オバマ大統領がパスポート申請などの記録を公開すれば、慈善団体に500万ドル寄付すると述べて物議を醸していた。
(以下略・引用終了)


 ……これ、「嫌いな相手を動物の息子と呼んで蔑む」行為、これが差別でなくてなんて言うんでしょうか?カラード相手にこれをやったら社会から爪弾きにされるまで叩かれるか、物理的に排除されるでしょうに。
 それともトランプ候補は白人だからいいと?それとも……アレですか、アメリカで「差別を無くせー!俺達の人権を守れー!」と叫ぶ人たちにとって、トランプ候補の人権は守られなくていいと?

 ……どうにも思うんですがね。差別を無くそう、人権を守ろう、という活動自体はとても素晴らしいものであると思います。それは掛け値なしに。
 ですが――実際に“そういう団体”がやってるのって『差別は無くそう(※自分達がする差別は除く)、人権は守ろう(※他人は除く)』ようなモノばかりじゃないかと。日本だけでなくアメリカですら。
 トランプ候補は人格者ではないと思います。ですが私がアメリカ国籍を持っていれば、きっと彼へ一票を投じたと思います。
 というのも彼は具体的に『不正移民を取り締まり、彼らによってもたらされる人身売買・麻薬・犯罪を根絶する』と主張しているからです。
 確かに合法的な移民を一方的に閉め出したり、また特定の人種だけペナルティを科すのは差別だとは思います――が、反対に。
 『トランプ候補が差別発言をしている。だから(非合法な手段も含めて)排除しても構わない』という姿勢について、私は到底受け入れられるものではありません。


文責;弾犀@奇蹄類


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