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究極のポピュリズム 〜選挙互助会の醜い姿〜ジ

 前日の記事を書いていたら、「ここまでは予想できた」の途中で終わってしまいました。長くなったので一度切りましたが、続けて「これを予測するのはムリだった」話をしたいと思います。
 まぁ誰しもが、というか私のような凡夫非才の身であれば考えもつかなかったのですが、まさか民進党が希望の党と合流するとは、ですね。よくもまぁここまでの悪手を取れるなと、別の意味で感心しました。
 恥も外聞もかなぐり捨てて、新党に抱きついて当選を果たそうとする姿は、死にかけの害虫が足を天へ向けて足掻いているようで、これほど醜悪極まりないものはありません。

 低支持率にあえぐ民進党を尻目に、泥船から逃げ出した議員(しかも彼らは保守を自称する)が希望の党で拾って貰う。彼らを追放した政党が今度は後追いで合流する。
 数日前まで安保反対、憲法改正反対と訴えていた人間達が、たった一夜にして正反対の政党へ所属し、保守を名乗る……有権者をバカにしているのでしょうか。実際しているのでしょうけども。看板を差し替えて流行りの政治理念をキャッチフレーズにすればウケが良い――ぐらいにしか考えていないでしょうね。

 匿名掲示板でもネタにされていましたが、「後に公民のテストで学生達は頭を抱える」と切に思います。なんて教科書に載るのか、それとも日本の政治の暗部として掲載を見送られるのでしょうか。
 民進党設立、というか法的には民主党からの改名は2016年3月です。たった一度の参議院選挙を経ただけで、合流・解党とは生き急ぐにも程がある。
 しかも合流先の希望の党、てっきり断るのかと思いきや政党交付金と全国区の票欲しさにあっさり認めましたね。小池代表らによる“選別”という、一体この人達はどういう目線で物事を見ているのか、正気を疑う事もしていました。

 どなたかが「名を捨てて実を取る」と仰っていましたが、彼らにとっての『実』とは今まで散々主張されていた反安保・反改憲を翻してまですることでしょうか?節操が無いにも程があり、また“これ”が彼ら多くの民進党の正体です。
 そういう意味では枝野氏率いる立憲民主党は反安保・反憲法改正を一貫されており、分かりやすいと思いますし、好感は持てます。ただ主義主張が社民党と一字一句変わらないのに、合流せずに政党を立ち上げるなんて自己顕示欲を満たすために必死だな、とは思いますが。

 そもそも、ですよ。十〜何十年も極左暴力団や革マルが首脳部にいる政党に在籍し続けて支援を受け、いざその政党の旗色が悪くなると、あっさり離党して流行りの保守を自称する党へ鞍替えする――これはもう保守とか革新とか以前の問題で、ただの変節漢以外の何物でもありません
 安保法可決の際には暴力を用いて採決を止めようとし、テレビや新聞に連日連夜顔を出しては反対を訴える。それは、ただの、政治的なアピールがしたいだけだったのですね。彼らにとっては。

 受け入れる側の小池都知事にしてもそうです。“選別”をした挙げ句、党の三権就任者?は主義主張がどうであっても門戸を閉ざす。意味が分かりません。
 三権、という言い方が正しいかは分かりませんが、まぁ党の要職についた方であるならば、今まさに希望の党の幹事長のような露出を繰り返している細野議員は、幹事長であったり代表候補も立候補した方なのに。

 小池都知事にも言えることですが、手段が目的と入れ替わっています。政治家へ国民が求めるのは――と、少なくとも私という一個の人間が、日本人として求めることはなんでしょうか?
 安倍政権へNOを突きつける?モリカケ問題の追及する?憲法改正に反対する?北朝鮮への圧力を弱めて対話を求める?
 まぁ間違いではないでしょうし、他人様がそれが大事だ、というのも私は尊重します。止めもしません。人それぞれ考えは別ですからね。

 ただ、ですね。上に書いたのは全て“手段”です。安保拡大にしろ、憲法改正にしろ、それは『日本国民の命と財産を守る』という一点に尽きます。
 「○○があり、日本の国益を守れないから安倍政権を退陣させる」、という意見であれば、まだ分かりますよ。日本の国益を守るため、不適格な総理と政権を否定する。あくまでも仮定の話ですし、私は賛同しませんが、そういう主張するのは至極真っ当で健全だと思います。

 ですがね、今の野党なりマスコミ・ジャーナリストの主張していることと言えば、

「安倍政権を退陣させる“ため”に、モリカケ安保・憲法改正に反対する」

と論陣を張っていることです。それは手段のために目的を決めているようなものです。

 私も安倍総理、並びに今の与党を一応応援しています。ただどちらの政党へ所属している訳ではありませんし、無条件に信用している訳でもありません。何故ならば私は両党の利益関係者ではなく、極端な話、明日突然消えても困りはしないからです。
(※勿論、政府与党要人が消えれば大混乱になるでしょうが、あくまでも例えです)

 それは何故かと言えば『私たち日本人の国益を守ってくれそうな為政者』として、現与党を支持しているだけであり、あくまでも“手段”だからですよ。
 他により良い政党が現れればそちらを応援するだけです。私にとっては選挙とは手段であって目的ではないですから。
 まぁこれもまた当然個人の考えであり、特定の思想や信条に共感し、特定の政党を支持するのもまた自由だと思います。当たり前の話ですね。

 ただその、既存の野党の内、どれだけの人間が、というかほぼ全ての野党が「打倒一極集中!安倍政権を退陣に追い込む!」を掲げており、その後に何をする のか、政権を取ったら何をするのか、そもそも反与党を念仏のように唱える以外で何があるのか、という疑問があります。というよりも疑問しかありません。
 北朝鮮という喫緊の課題があるにも関わらず、国会でモリカケモリカケと言い続けた人間達が、果たして政府与党になってどれだけ現実的な仕事ができるのか。忙しいときに党利党略にかまけて外交や防衛の話を一切しなかった議会が、一体どんな仕事を任せられるのか。
 一言で言えば信用できない。


 そういった意味で小池都知事はエンターテイナーとは優秀な方だと思いますよ。有権者が好む政策を打ち出し、様々な問題を難なく解決する正義の味方、既得権益へメスを入れる改革者――と、いう“役を演じているだけの詐欺師”としては。
 他人が見たい夢を見せ、目が覚めてみれば空虚な室内に取り残された自身だけ。何かの童話に出てきそうですね。というか多分あった気がします。
 保守と嘯きながら夫婦別姓容認をアッサリ認めましたし、マスコミすら最近は希望の党を批判し始めました。なので勝ち目の薄い次の選挙には出ない……とは思いますが、何とも言えませんね。
 私としては都知事を辞任されて党首として立候補された方が、有権者にとっても、また政党の人間にとっても分かりやすくていいと思いますが。恐らくは都知事の椅子にしがみついて離れないかとも。

 ……この予想が外れ、公示日にサプライズでも起きて欲しいですかねぇ。


文責;弾犀@奇蹄類


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