マスコミが使わなくなった言葉 〜匿名掲示板に劣る専門職〜

　過 去の記事ではマスコミとマスコミの“報道しない自由”の酷さについて取り上げて来ました。今日はそう言った情報をどこから引っ張ってくるのか、を説明した いと存じます。

　まずは俗に『アフィブログ』と呼ばれるニュースまとめサイトです。アフィとはアフィリエイトと呼ばれる成功報酬型広告の略です。
　どこのサイトでも構いませんが、ページの両脇や余白に広告や小さく写した商品が貼り付けられている所があります。恐らくご覧になった事もあろうかと。
ブログを訪れた方がリンクをクリックする、または商品を購入する事で、ブログを運営している（広告を載せている）人間にも幾ばくかの報償が支払われます。

　小遣い稼ぎと忌み嫌う方も居るでしょうが、アフィブログの七割が月千円以下の収入であり、大手の法人でなければ生活を営むのは難しいとされるデータもあ ります。
　そもそもブログが人気を博したとしても、訪問される方々が必ずしも商品を買うとは限りませんから。“売れる商品”と“人気の出るブログ”をマーケティン グしなければいけません。

　ともあれそう言った趣味や実益（微々たるものでしょうが）を兼ねた方が、幾つかのニュースソースから読者が見たい（運営しているサイトの色に合致した） 記事をピックアップし、引用という形で紹介しています。
　著作権法で正式に認められている権利の“引用”であるため、基本的には以下の三つを明記してあります。

１．    記事のタイトル
２．    記事のアドレス（記事が書かれてあるHPや雑誌名や曜日）
３．    本文（改竄無し）

　勿論問題点はあり、例えばA氏のブログでは音響設備（携帯型音楽プレイヤーからスピーカーまで）のイロハを載せています。
　A氏は新発売のCというスピーカー（単価○○万円）の広告をブログへ載せ、『此は凄い』と絶賛しました。
　すると其の筋で高い評価を集めていたA氏のブログを読んだ方達は、Cを購入し、結果A氏の懐には少なからぬ報酬が入りました。

　といった感じの行為が問題となっています。商品を売るために自身のブログで宣伝する、所謂ステルスマーケットの一形態としても指摘されています。

　ですが仮にA氏はブログへ広告を貼らずにCを宣伝し、同様に売れたとしましょう。此は宣伝行為に当たるか、と言えば“多分”違うでしょう。
　A氏がCを売っている会社に勤めていたり、またCの販売会社から報酬を得て取り上げた、という事例も上がっています。

　私個人としては成功報酬型広告を堂々と貼っている分だけ、繋がりが明確に示されている分だけ分かりやすい、と思います。
　尤もアフィ収入の多くが千円以下という現状で、どれだけ効果があるのか疑問ではありますが。
（正直お金は欲しいですが、僅かな対価と引き替えに言論に縛りがついてしまえば、私が非難しているマスコミと同じになってしまいますので）


　話が逸れました。私はネットの殆どを携帯電話で見ています（パケット無料の記事の見出し部分程度ですが）。よってパソコンから接続している時間は週に数 時間、月では12時間を切ります。
　ですのでそう言ったニュースサイト（アフィが有ろうが無かろうが）を見る事で、欲しい情報を短い時間で収集出来、非常に重宝しております。

　此所でようやく本題なのですが、“そういったニュースサイトの多くが、2ちゃんねるに貼られた記事を引用（転載）している”のです。

　もしも貴方が此所で“2ちゃんねる”という言葉に嫌悪感を抱くかも知れません。日本では思想の自由が保障されているため、其れについて私が四の五の言う つもりはありませんが――では “2ちゃんねるを嫌悪する根拠”についても少し考えて頂けませんでしょうか？
　私の想像ですが、貴方が2 ちゃんねるを嫌いに思った訳、其れはマスコミによってもたらされた情報、つまり先入観を根拠として居るのではないでしょうか？

　故・筑紫哲也氏はこう仰いました――「ネットとは公衆手洗いの落書き」であると。恐らく似たような“誰かの感想”を“ご自身の意見”として採用されてし まったのでしょう。

　生憎と、申しましょうか、其れともお気の毒に、と申し上げた方が適切でしょうか。過去の記事を読んで頂いた方は既にご存じ でしょうが、“マスコミは其の全てを信用出来る存在ではない”という証明をしてきました。
　よって恐らくもたらされた、つまり嫌う根拠となった判断材料自体が誤り、ま たは事実の一部分である可能性が高いです。

　そもそも2ちゃんねるといっても、利用している人間は国内外合わせ数千万人と言われています。
朝から晩まで政治経済の記事を引用し、其れについて議論している所もあれば、芸能人のゴシップや噂話に一喜一憂したり、しりとりを延々する掲示板もありま す。
　中には差別用語と罵倒用語が連呼される所もあります。其れはまさしく筑紫氏の言が正しいかと存じます。

　ただし其れはあくまでも“事 実の一部だけを抜き出した”に過ぎません。例えば某かの不祥事が組織であったとして、組織全体を非難するのは筋違いと言えなくはないでしょ うか？
（問題が組織的なものであれば別ですが）


　どれを参考にするのもしない のも自由ですが、少なくとも其処に“報道しない自由”は行使出来ません。マスコミが嫌う（同業他社や特定国）の醜聞も多くの人間が共有し、更に多くのブロ グへ転載されて拡散されて行きます。
　私がマスコミと現実との剥離を気づかされて数年、もう大抵の事には慣れてしまった――と思っていましたが、其れでも時折気づかされる事があります。

　ではそんな書き込みの一つをご覧下さい。




　ちなみに私の生活している日 本という国では「人や相手によって自説を都合良くころころ使い分ける人間は、大抵“二枚舌・嘘吐き・ダブルスタンダード”と呼ばれ、誰からも相手にされな くなる」事が殆どです。

　投稿者名が「日出づる処の名無し」となっていますが、特定のハンドル名ではありません。掲示板へ投稿する際、自分の名称欄へ何も書き込まないとそう表示 されるだけです。
　何が言いたかったかと言えば――2ちゃんねるでは一流のマスコミや高名な 政治評論家の方々が指摘出来ずにいる事実を、誰でも指摘する事が出来るだけです。
　つまり匿名掲示板に書き込む 一般人より、専門家の方が劣っている証左、ですね。

　多くの日本人が見るテレビや 新聞に正論は無く、匿名で語られ、マスコミが忌み嫌う匿名掲示板でこそ正論が語られる――そんな日本、おかしいと思いませんか？


　一例として年越し派遣村というものもありました。
　政権交代の前の年、年末になり「年越し派遣村」なる団体が、年末に集合して政府へ抗議していました。
　が、政権交代してからは経済状態が数段悪くなったにも関わらず、何故か派遣村は開村されませんでした。
　村長（実質上の責任者）である湯川誠氏の経歴を調べてみたら、気になる所があったので引用します。




　自公政権時代では年越し派遣 村を興して政権批判をし、政権交代後には内閣参与（非常勤の国家公務員）という役職へ就任した、ですか。
　しかも自民党の 総理には「30万円の“自前”のスーツ」で違法抗議デモを起こし、民主党の総理だと「12億円の脱税」には何も行動を起こさない（抗議の辞任すらしない） 実にご立派な信念をお持ちの方ですね。

　私のような了見の狭い人間が 邪推すると、年越し派遣村其のものが民主党とマスコミが組んで起こした“ヤラセ”に思えるのですが、皆様は如何お考えでしょうか？

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