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日本の円安を検証する 〜円安って何時の話?〜

 マスコミでは連日連夜安倍政権の政策へ対する批判を繰り返していますが、円安と其れに伴った株高へ対し、説得力が皆無なのは仕方がないのでしょう。
(予算を執行していないので、成果が出るわけもないのですが)
 此に対して最近では、

『円安で原油価格が高騰している!物価が上がって日本は終わりだ!アベノミクスのせいだ!政府は円高にすべきだ!』

というキャンペーンを張っています。


仙谷氏が国民に問う 「ガソリン代が2割上がっても大丈夫ですか、100円ショップが120円ショップになっても大丈夫ですか」(2013-0225)
http://news.nifty.com/cs/economy/economyalldetail/dot-20130225-2013022500014/1.htm
 安倍政権発足から2カ月、円安が進み、株価も一時、1万1500円を超えるうなぎのぼり。しかし、「陰の宰相」と呼ばれた民主党・仙谷由人元官房長官(67)は、「アベノミクス」や安倍政権の弱点をジャーナリストの田原総一朗氏との対談で指摘した。
仙谷:アベノミクスの決定的な欠陥は、日本はエネルギー資源のない国だという大前提が抜け落ちていることです。金融緩和で円安になり、輸出産業がもうかることで名目GDPが増加しても、逆に海外から購入する燃料費はかさんでいく。
私は「ガソリン代が2割上がっても大丈夫ですか、100円ショップが120円ショップになっても大丈夫ですか」と国民の皆さんにお尋ねしたい。一つ間違うと大変なことになりますよ。
(引用終了)


 そうですね……では表を貼ってみましょうか。


年月
06-Q4
07-Q2
Q3
Q4
08-Q1
Q2
Q3
Q4
09-Q1
Q2
1ドル
118.80 123.38 115.15 111.96 99.75 105.89 104.31 90.33 97.94 95.85

Q3
Q4
10-Q1 Q2
Q3
Q4
11-Q1
Q2
Q3
Q4

89.61 92.37 93.26
88.56 83.30 81.48 82.76 80.40 76.57 77.53
(※表の見方。2006年第四四半期終値は”06-Q4の118.80円”、2011年第三四半期は”11-Q3の82.76円”)


 以上が日本円の対ドル価格、各四半期の終値です。
 リーマンショックが起きたのは2007年、実体経済へ波及し始めたのが翌年からです。
 事実2006年の終値は118円、2008年第一四半期終値は100を割っています。急激な円高になってしまいました。

 まぁ難しい話ではありませんし、小学校を卒業する程度の学力を持ち合わせているが、足し算が出来る程度の常識を持ち合わせていれば分かる問題です。

『2009年の政権交代後から円は約20円高くなりました。しかし100円ショップは80円になりましたか?』

 私の住んでいる場所ではそんな事はありませんでした。もしかしたら仙谷元議員の住んでおられる地域ではそうだったのかも知れませんが。
 また“石油価格も同様に民主党政権で嫌と言うほど円高になっても、上がり続けていた”のが現実です。

 要は円安・円高に関わらず、原油価格は高騰し続けていた、と。
 実際円安になる以前から上がり続けていたのですが、マスコミや野党にとってはアベノミクスに責任転嫁したいため、大々的に宣伝し始めただけの話です。
 そもそも根本的な話として、今現在の円の価格は対ドルで91円前後です。果たして此の値段は”高い”のでしょうか?其れとも”安い”のか?
 リーマン以前の1ドル115円前後からすれば、相当に高い状態になっている以上、何を以て”円安だ!”と叫ぶのか、私には理解出来かねます。
 また3年3ヶ月異様な円高を放置し続けた結果、日本経済は散々に痛めつけられました。製造業は海外移転を続け、輸出産業は未曾有の赤字を計上してはエルピーダなどの大手も倒産を余儀なくされました。
 結論から言えば、『100円ショップのまま多くの日本人が失業するのと、120円ショップになって職にありつけるか』の差だと私は思います。

 ガソリンのために他の全てを犠牲にして円高を受け入れるのか。其れとも燃料高を受け入れて職を得るのか、でしょうか。燃料は兎も角としても、言ってしまえば外国産が高くなれば、国内の産業が有利になると言う事の裏返しなんですが、其の程度の事すら理解出来ていないんですね。



文責;弾犀@奇蹄類


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