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高橋源一郎さん、あなたは最低の嘘つきです

 〜平和な所で平和を叫ぶだけの存在〜

 私が尊敬してやまない高橋源一郎氏には、実は一つ悪癖があります。それは『現実と妄想の判断がつかない』事だと私は推定しています。
 その根拠として詳しくは過去の記事をご覧になって頂きたいのですが、


『日本だけが北朝鮮の衛星打ち上げをミサイルと呼んでいる。おかしい!』
(※しかし実際には複数の海外大手紙もミサイルと明記している)
普遍的価値観〜朝日新聞オピニオン 高橋源一郎氏  「ぼくには常識がない?」〜より


 と、『日本の新聞だけが北朝鮮の飛翔体をミサイルと呼んでいる!これはおかしい!』と仰っていたのですが、『確認出来ただけで4社、アメリカで発行部数第一位のウォールストリートジャーナルもミサイルと明記している』と。
 まぁ『常識的に考えて高橋源一郎氏のような偉大な作家が、新聞紙面で堂々と嘘を吐くなんて事はありえないでしょうから、きっと不治の病が障害を煩っている』のでしょうね。
 然るべき処置を執る事をお勧めします。どうかご養生下さいませ。


 ――と、まぁ書いている内に性懲りもなく、朝日新聞に高橋源一郎氏が寄稿されました。
 「北朝鮮のミサイルをミサイル書いているのは日本の新聞だけ」と大嘘を吐いた卑怯な人間が、良くもまぁ懲りずにのうのうと自説を披露出来るものです。

 高橋源一郎氏が容易に嘘を吐き、その発言がどれだけ偽善と欺瞞に充ち満ちているのか、今日はその証明をしたいと思います。

 尚、本日私が引用しているのは『朝日新聞2013年12月19日朝刊(福島版)』です。
 題名は『ここはDV国家なのか 愛を強いる支配』です……格好良い、ですね。多分。


 さて、まで冒頭で高橋氏はとある若者を例に挙げています。
 若者が友人と映画館を見に行く途中、友人が交じったデモ隊と並んで歩道を歩いていた逮捕されます。
 理由は公務執行妨害、私服警官らしき人物と目があった、のが嫌疑らしく、若者は違法な扱いを受けてこう思ったそうです。

「犯罪者の人権が軽んじられる国では、人権そのものが軽んじられるだろう」

 そう経験で学び――実は、何とその不当に逮捕された若者こそが、若き日の高橋氏であったと。


 えっとまず、なんですけど、これ嘘ですよね?何故ならば高橋源一郎氏がご自身の著書にはこう書いてあります。


 高校時代より無党派のデモに参加。
 1969年、東京大学を受験する予定だったが、東大入試の中止により京都大学を受験して失敗、横浜国立大学経済学部に入学、しかし大学紛争中のストライキでほとんど授業が行われず、活動家として街頭デモなどに参加する日々を送る([3]高橋源一郎 『さようなら、ギャングたち』 講談社文芸文庫、1997年、365頁(自筆年譜))。
 同年11月、学生運動に加わって凶器準備集合罪で逮捕・起訴され、東京拘置所で半年を過ごす。その体験が原因で一種の失語症となり、書くことや読むことが思うようにいかなくなる([4]高橋源一郎 『ぼくがしまうま語をしゃべった頃』 宝島社、1985年、32-36頁)。


 まず高橋源一郎氏は以前からずっと、活動家としてデモに参加していたんですね。当時は……全学共闘会議でしょうかね。
 イメージとしては『ヘルメットを被ってマスクをし、角材で武装したテロリスト達』で合っていますね。何が大学側に主張したい事があったとしても、それを暴力として成し遂げようとする限りはただのテロリストなんですがね。
 実際に彼らが後に人々から指示を受ける事はありませんでした。浅間山荘事件や内部での集団リンチ事件を受けて下火になっていきます。

 まぁ何にせよ、朝日新聞に書かれてある高橋氏の実体験と、今から約20年前に書かれた著書とは違っていますね。
 凶器準備集合罪とは、

2人以上の者が他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って集合した場合に成立する

との事です。公務執行妨害とは違い、明確に『凶器を準備して』と書かれてあります。

 しかし今日の朝刊には「警官と目があっただけで逮捕された!」のであれば、明らかに罪状が違いますよ。大丈夫ですか?
 高橋源一郎氏は以前ご自身の著書に書いた内容すらお忘れなのでしょうか?コラムの冒頭から嘘で始まるとは流石ですね。
 以前書かれたご自身の著書が嘘なのか、それとも今回の寄稿が嘘なのか。どちらとも嘘である可能性もありますが。

 ちなみに「以前からデモに参加している活動家で、その日も友人が交ざったデモ隊と並んで歩道を歩いている」のは、実質的にデモ隊に参加していると見なされても仕方がないでしょう。
 私が同じ立場であったら「角材や鉄パイプで武装したテロリスト」と並んで歩くような、そんな愚かな行為は避けるでしょうし、日頃から行動を共にする事すら有り得ないですが。


 次に高橋氏はこうも仰っていますね。


(※平田オリザ氏が「大阪の職員がメールを検閲されるかも知れない、という危機感を憶えているという紹介をした後で)

 誤解を恐れずにいうなら、わたしは、この国の政治が、パートナーに暴力をふるう、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)の加害者に酷似しつつあるように思える。
 彼らは、パートナーを「力」で支配し、経済的な自立を邪魔し、それにもかかわらず自らを「愛する」よう命令するのである。
 平田氏が紹介した大阪職員は、「外部への発信」が「パートナー」に知られることを極度に恐れている。それは、DVでもっとも典型的な症候に他ならない。


 全然違いますね。何一つ合っていません。
 ですから秘密保護法案は「国防・外交・または他国とのテロ情報のやりとり、現在でも存在する特定機密を漏らした公務員の罰則化」です。
 それをまさか大阪市職員が取り扱うとも思えませんし、また取り扱ったとしても絶対に漏らしていけないのは当然の話です。

 また例えば自衛隊の戦車や哨戒機のスペックを、全てオープンにしろというのは、極々普通の家庭へ向けて、

「お前の家の銀行の暗証銀業、通帳の場所、家族構成全てと帰宅する時間を公開しろ」
「悪意はないし他意もないが、機密はあってはいけないから公開するべきだ」

と言っているに等しいでしょう。
 国家が法律によって国民を縛るのは当然です。それは何故かと言えば『公共の利益に適う』からです。
 例えば人殺しが居たとして、その人物の人権を守るため刑の執行はおろか、逮捕・拘留すらしてはいけない、というのは間違いですね。絶対にあってはいけない事です。

 同様に今回の法案は「教唆した人物」も処罰の逮捕に上がっていますが、普通は日本の機密情報を知りたがる「民間人」って居ると思いますか?」
 防衛情報やテロリストを官僚から聞き出したがるのは、それはただのスパイですよ。

 他にも「ツワネ原則」?なる訳の分からない単語を取り出しています。何だろうかと思って調べてみると、それは『世界のどこかの国も準拠していない原則』なんですね。
 どこかの国で誰かが今年の夏頃に作った提言?原則?まぁ何一つ根拠も後ろ盾もないコピー用紙のような薄い原則です。
 それをどうしてわざわざ日本が採用する必要があるのでしょうか?それとも私や友人達で適当に団体を立ち上げ、「○○原則」と提言を出せば、世界中の全ての国家で採用してくれるとでも言うのでしょうか?

 実におめでたい――吐き気がします。


 私は勿論、今の政府を妄信するつもりはありません。また表現の自由並びに内部告発も保障されるべきだと思います。
 TPPには今も反対ですし、消費税増税の時期もまだ早すぎると考えています。

 同様にツワネ原則とやらも、美辞麗句を並び立てた現実無視のお題目であっても、まぁ理想そのものは確かに尊いものなのでしょう。それを否定するつもりは毛頭ありません。他人が掲げるのを止めるつもりもありません。

 では、ならば何故?と私は高橋源一郎氏を筆頭とした、自称言論人・平和主義者の方へ問いたいと思います。

『まず中国か北朝鮮に言ってこい』

 「日本は独裁国家になるー」と日米安保締結(要は1960年代)から言い続け、国家・国家法案、自衛隊の海外派遣、後は破防法でもそんな戯言を言っていました。
 いや、ですから気持ちは理解出来ます。共感は全く憶えませんが。

 でも『そんなに人権や平和が大事なのであれば、まず日本の近くの独裁国家に抗議するのが先』じゃないんですかね、高橋源一郎さん?
 あなたが公共・公平を謳う新聞紙面で嘘八百を並べてる間にも、北朝鮮では無辜な人達が粛正され、中国でもウイグル民族が弾圧されています。

 ツワネ原則とやらを二つの独裁国家で採用すれば、さぞかし日本よりも素晴らしい国になるでしょう。日本はそれを見て導入するかどうかを判断すればいいと思います。


 ……まぁ、アレですね。高橋源一郎氏のような、自著をわざわざ変えてまで嘘を吐くような詐欺師――いや、高橋氏がまさか新聞紙面でそんな直ぐに分かる嘘を吐くとは思いませんから、きっと妄想か心の病を患っているんでしょう。
 でなければ、人として真っ当な判断力が残っているのであれば、『民主主義ですらない独裁国家には黙りで、平和な民主国家である日本へ対し、「独裁を許すな!」とは言わない』でしょうから。

 そもそも彼らが「政府による言論弾圧」を憂うのであれば、『どうしてSengoku38の内部告発の際、日本政府へ情報公開を求めなかった』のでしょうね。
 戦後最悪の政府による情報隠匿を引き起こした民主党政権や、菅直人という日本史上最悪最低の犯罪者へ対し、彼らは、何も、言わない。
 他にもSPEEDIの被爆情報すら隠した事すら黙り。それが、全てでしょうね。


 今年の春頃、私は中国軍の自衛隊艦船へのロックオン事件を取り上げ、こう書きました。


 日本の言論、大江健三郎氏や高橋源一郎氏を筆頭とした方々が、日本の戦争責任を捉え、自衛隊の解体や戦後の日本の再武装の危険性を説いてきました。
 また沖縄を筆頭とした在日アメリカ軍の撤退、オスプレイ配備の撤回を求めてきたのは、私達の記憶にも新しいかと思います。

 ですが、現実は“こう”なんですね。日本が譲歩すれば譲歩する程、彼らは例外なく踏み込んできました。
 加えて面白いのが(いえ全然面白くはありませんが)、日本やアメリカの武器や兵器を嘆くのに、彼ら特定アジア三国には大江健三郎氏や各種平和団体、日本のマスコミは沈黙を続けてきました。
 此は、おかしな話ではないでしょうか?“日本の平和団体は侵攻してきている相手ではなく、其れを守るための日本人や同盟国にしか不満を言わない”のですから。


 当たって欲しくなかった事が完全に的中してしまっています……嬉しい訳がないですが。


 最後に高橋氏の締めの文を。割と名言です。


 DV被害者へのアドバイスの多くは、こんな一文で終わっている。わたしがいま書くべきことは、じつはそれと同じなのかもしれない。
 ……自分を責めてはならない。明るく、前向きなきもちでいることだけが、この状況から抜け出す力を与えてくれるのである。


 違いますね。高橋源一郎氏がまず言わなければいけない事は、

「私は北朝鮮のミサイルが『日本でだけミサイルと呼ばれてる』と嘘を吐きました」
「また以前書いた調書と矛盾するような内容を書き、また嘘を吐きました」
「秘密保護法案とは全く関係ない事例を持ち出す反面、お隣の独裁国家には何も言わない私は卑怯者です」

ぐらいでしょうか。
 もしも反論があるのであれば、お隣の独裁国家に文句の一つでもつけてからにしましょう……まぁ、それが出来れば最初からやっているでしょうが。



文責;弾犀@奇蹄類


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